あしがるとは? わかりやすく解説

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足軽

読み方:あしがる

「足軽」とは、中世以降日本における身分の低い歩兵雑兵)を指す表現である。「足軽」という呼び名は「機敏に駆け回ることのできる兵士」という意味合いを含む。武士とは異なり平時雑役雑多な仕事)に従事していた。時代によっては農民戦時駆り出されて足軽となることも多かった

足軽は基本的に軽装であった。胴具足着用していても下半身褌一丁の姿で描かれた足軽の絵は今日多く伝わっている。陣羽織着用する足軽もいた。馬に乗る足軽もいたという。

戦時には足軽は徒歩従軍したいわゆる歩卒である。足軽の主な役割は、時代によっても異なるが、野戦において斬り合ったり、城を水攻めする際の土木工事従事したりと、多種多様であった一騎打ちではなく集団ぶつかり合う合戦においては、足軽は重要な人的資源であった

戦国時代には足軽が銃卒となって鉄砲隊組織された。

戦国時代より前は、農民が足軽として動員されることが多かったとされる普段農耕従事し、戦が始まると足軽として戦地駆り出された。足軽も戦力として期待されるため、戦は農閑期行われること多かった

戦国時代から後は「兵農分離」の改革推し進められ、農民を足軽として徴発する体制改革された。具体的には、農家長男農業専従させ、次男以下を足軽として従事させる制度改まった。これによって足軽は職業軍人となり、農閑期でなくても戦ができるようになった

「足軽」と「雑兵」の違い

「足軽」と「雑兵」は、ともに最下級の兵卒を指す呼び名である。戦場での役割おおむね似ていた。文脈によっては「足軽」と「雑兵」は同義語のようにも扱われる

ただし「足軽」は、いわゆる正規兵であり、「雑兵」は戦の度に金銭雇われ傭兵である。したがって両者厳密にいえば身分が違う。とはいえ金銭雇われ正規に軍に配備される雑兵兼足軽」のような者もいた。

「足軽」と「武士」の違い

「足軽」と「武士」は身分異なる。

武士」は、武家生まれた者の身分を指す言葉である。「足軽」は、武家でない家柄生まれ、戦に加わる兵卒を指す。ただ、足軽も戦果挙げれば武士の身分取り立てられることが期待できた時代もあった。

合戦戦闘員とした参加した兵士総称して武士」と呼ぶ場合はある。この「武士」には足軽も含まれることになる。この場合総称としての「武士」のうち、身分低くて雑用歩兵としての戦闘に主に従事する者が「足軽」に相当することになる。

「足軽」を含む様々な用語の解説

足軽大将とは

足軽大将」は、足軽の部隊の長として、その他大勢の足軽を統率する役割担った足軽のことである。規模大きな戦では、大勢の足軽が従軍したため、足軽を統率する役割置かれた。また、弓兵槍兵など、異な性質持った部隊戦略的に動かすために、部隊ごとに足軽大将置かれる例もあった。

足軽エンペラー(お笑いタレント)とは

足軽エンペラーは、1999年から2003年まで活動したお笑いコンビである。南海キャンディーズメンバーである山里亮太が、かつて組んでいたコンビとして知られている。

あし‐がる【足軽】

読み方:あしがる

《足軽くよく走る兵の意》中世近世、ふだんは雑役務め戦時には歩兵となる者。戦国時代には弓・(やり)・鉄砲などの部隊兵士として活躍江戸時代には諸藩歩卒(ほそつ)をいい、士分区別された。



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