『沈黙の艦隊』(かわぐちかいじの漫画)
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「アルファ型原子力潜水艦」の記事における「『沈黙の艦隊』(かわぐちかいじの漫画)」の解説
物語前半にて、ソ連海軍所属の架空艦「レッド・スコルピオン(西側呼称:レッド・スコーピオン)」が登場。当初はイワン・ボロジン大佐が艦長を務めており、ボロジンが艦長を務めていた2年前の時点では主人公の海江田四郎が艦長を務めていた海上自衛隊所属のディーゼル潜水艦「やまなみ」と日本海で対峙したこともあったが、若き新任艦長のアンドレイ・ロボコフ大佐に艦長交代という事態となり(直後にボロジンは艦長交代に不満を訴えただけでなく「党の連中はウォッカでも頭に回ったか」と暴言を吐いたことで、ロボコフから党批判と反逆罪の現行犯として首をへし折られて処刑された。そして一連の状況をボロジンの部下の士官達はすべて受け入れ、ロボコフの指揮下に入った)、そのまま海江田が率いる「やまと」と交戦する。深く潜れる性能を生かして、「やまと」との交戦前には通信用フローティング・アンテナのケーブルを、アメリカ海軍所属の潜水艦のスクリューに絡みつかせ引きずる戦法を使い、当の潜水艦と近くにいた僚艦を激突させて損傷させた。作中ではこの戦法について、「やまと」の面々は明確に武器である魚雷やミサイルを全く用いないことから、「通信準備中の事故」と言い逃れできる戦法と評しているが、現実にはケーブルの強度的に他の艦船を引きずるのは実行不能との指摘がある(スクリューに絡ませるだけなら不可能でもない)。その後の「やまと」との戦闘では巧妙に接近してからケーブルを「やまと」のスクリューに絡めさせるがお互いに深深度潜航での「我慢比べ」という状態になり、深度1000m超の水圧に耐えかねてお互いに浸水被害が生じるも「やまと」の方が全く浮上する気配を見せなかったことから、ロボコフは海江田の狙いを察した上で「蠍の尾を断ち切るには、もうそれしかない」とケーブルを自ら切断して浮上し、魚雷を発射可能な深度での戦闘で決着を付けようとする。しかし、攻撃する好機をつかんだと発射した魚雷2本はあらかじめ設定されていた安全距離の2000mを突破するよりも早く、1950mの位置で自ら魚雷に突っ込んでくる形となった「やまと」に命中するも爆発には至らず、さらに正面から急速接近する「やまと」に回避運動を行うも避けきれずに接触を許し、右潜舵を破壊された。そしてその直後、政治将校のミハイル・セルゲイビッチ大佐が艦長を務めるシエラ級原潜から「やまと」に水中電話での交信が行われたことにより戦闘を終結した。
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