「上野」の由来と読みとは? わかりやすく解説

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「上野」の由来と読み

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 16:57 UTC 版)

上野国」の記事における「「上野」の由来と読み」の解説

毛野地域の変遷 4世紀頃? 毛野 5世紀末頃? 上毛野 下毛野 那須 7世紀上毛野国 下毛野国 8世紀初頭 上野国 下野国 ↓ ↓ 現在の都道府県 群馬県 栃木県 古代関東には「毛野(けの/けぬ)」および「那須(なす)」と呼ばれる地域と、それぞれ拠点とする政治勢力存在した。そして前者毛野上・下二分されて「上毛野かみつけの/かみつけぬ)」「下毛野しもつけの/しもつけぬ)」となったといわれる毛野起こりについては、『常陸国風土記』によると筑波はもともと紀の国であるといい、この紀の国毛野同一かは不詳だが、「毛野河」は筑波西部郡の境界とある。また『続日本紀』では毛野川古くから常陸国下総国境界であると記されているなど、毛野毛野川現在の鬼怒川)の深い関わりうかがわれる。『上野名跡志』では下野国河内郡衣川郷が毛野という名称の由来推察されている。 国名の上下については、上総国下総国などと同様、一国を「上」と「下」に二分したものとされるが、備・越・筑・豊・肥等のように前後分けられた国との違い不詳である。またこの分裂は史書無く詳細不明で、古くから議論がある(「毛野#毛野の分裂」を参照)。 『大宝律令』の制定においても、上毛野は「上毛野国かみつけの/かみつけぬ)」として令制国1つ定められた。その後上毛野国下毛野国国名は「上野国」・「下野国」と改められた。この際、「毛」の字は消えたものの「こうずけのくに」として読みにその名残とどめている。「上毛じょうもう)」という別称今でも用いられている。なお「かみつけ」からの転訛であるが、読み慣用的に「こうづけ」でなく、四つ仮名混同により(現代仮名遣いでは)「こうずけ」と振られ表記される読みについて『和名抄』には「加三豆介乃」、『万葉集』には「可美都氣努」「可美都氣野」などが見られる。同集で当国名が詠まれ12首のうち11首までは末尾を「努(ヌ)」と詠んでいるのに対し「乃(ノ)」としているのは1首のみで、奈良時代頃までは「かみつけぬ」後世に「かみつけの」と読み変わったものと推定されている。さらに、「美」については「ウ」とも読み、「ウ」の次の読みは濁ることが多く「ヅ」となり訛って「ノ」を省き「カウヅケ」となったとの解釈がある。そして、「かう〔kau二重母音」→「こー〔kɔː〕(長母音円唇後舌半広母音)」のように変化していったものと思われる。 「努」の読み解釈については「努」は万葉仮名の「ノ(甲類)」であるとし、「けぬ」は江戸時代以来誤った読みとする説もある。ただし、万葉集では「努」はもとより「野」についても「ヌ」の読み充てている例もあるため、「毛野」を「けの」または「けぬ」とする例も少なからず見られる藤原宮跡出土木簡中には上毛野国車評桃井里」の記載見られる

※この「「上野」の由来と読み」の解説は、「上野国」の解説の一部です。
「「上野」の由来と読み」を含む「上野国」の記事については、「上野国」の概要を参照ください。

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