《雪崩》の正しい読み方
「雪崩」の正しい読み方
「雪崩」の正しい読み方は、「なだれ」である。「雪」と「崩」が組み合わさって初めて「なだれ」と読める熟字訓であり、「雪」と「崩」にはそれぞれ「なだれ」に当たる読み方はない。それぞれの漢字を個別で読む場合、「ゆきくずれ」や「せつほう」といった読み方となるが、どちらの読み方も存在しない。「雪崩」の読みはあくまでも「なだれ」のみである。「雪崩」の意味解説
「雪崩」とは、山の斜面に積もっている雪が、何らかのきっかけによって一気に崩れ落ちることである。地震が原因のものや、春になり気温が上がることで、積もっていた雪が解けて発生するもの、新雪が固まる前に崩れ落ちるものなど、複数の種類がある。その種類に関係なく、雪が崩れ落ちるものは、全て雪崩と表現することができる。雪崩は自然現象であり、災害のひとつとして数えられる。そして、ウィンタースポーツのプレイヤーや登山家などが、雪崩に巻き込まれることは珍しくない。なぜ「なだれ」と読むのか・理由
「雪崩」の読みである「なだれ」は、「傾る(なだる)」という言葉の名詞形「傾れ(なだれ)」が元となっている。大量のものが一気に移動する様子を指す言葉である。そして、山の斜面で大量の雪が移動する現象を「なだれ」と呼んだ。その呼び名が、中国から入って来た「雪崩」という漢字と組み合わさる形で、「雪崩」の読みが「なだれ」となった。「雪崩」の類語・用例・例文
「雪崩」は基本的に、積もった雪が崩れ落ちる様子を表すために使用する。例文にすると、「有名な登山家が雪崩によって命を落としたそうだ」「遠くの山で雪崩が発生しているのが視認できた」という風になる。また、「雪崩のように押し寄せる」「雪崩を打つ」という比喩表現もある。いずれも、人を始めとする大量のものが、一気に移動する様子を表した表現だ。例文にすると、「初売りセールに、大勢の人が雪崩のように押し寄せてきた」「餌の時間になると、動物たちが雪崩を打ったように移動した」といった形だ。また、「雪崩を打つ」は、「かつてこの場所では、有名な軍が雪崩を打って敗走したとされている」のように、状況が急激に変化する様子を表すためにも使える。「雪崩」の類語としては、「土砂崩れ」「地滑り」が挙げられる。いずれも、主に山に堆積しているものが、崩れる様子を表した言葉である。雪崩と違う点は、雪ではなく土や岩などであることだ。したがって、山の斜面で雪が崩れている場合は雪崩、土または岩などが崩れているのであれば土砂崩れあるいは地滑りとなる。また、地滑りが原因となり、雪崩と土砂崩れが同時に発生することもある。
「雪崩」の英語用例・例文
「雪崩」を英語で表現すると、「avalanche」となる。直訳で雪崩となる英単語である。また、「snowslide」や「snowslip」といった表現も可能だ。それらの表現を使用して例文を作ると、「According to the news, an avalanche occurred on Mt. Fuji today.(ニュースによると、今日富士山で雪崩が発生したそうだ)」「Snowslide occur frequently in that mountain.(あの山では雪崩が頻発する)」「This is a valuable snowslip video.(これは貴重な雪崩映像だ)」となる。《雪崩》の正しい読み方
「雪崩」の正しい読み方
「雪崩」の読み方は「なだれ」である。雪崩が生じることを指す動詞として「雪崩れる」という語彙もある。
「雪崩」の意味解説
「雪崩」という熟語は、字をみれば意味が伝わる構成になっている。すなわち、雪が崩れる現象のことである。斜面に大量に積もっていた雪が、下層部のゆるみなどが引き金となって、激しい勢いで次から次へと崩れ落ちるのだ。ところで、雪崩には、表層雪崩と全層雪崩がある。表層雪崩では、すべり面は積雪内部にある。固くなっている下層部の上に降り積もった雪が、崩れるのだ。気温が低く、降雪量の多い厳寒期に起きやすい。また、全層雪崩は、気温が上昇しはじめた春先に起こりやすくなる。全層雪崩のすべり面は、地表面にある。なぜ「雪崩」を「なだれ」と読むのか・理由
「なだれ」は、雪が崩れる現象を指す言葉だが、一説によると平安時代にすでにその言葉は使われていたようである。しかし、その言葉には、最初は漢字表記はなかったようだ。しかし、その後、変遷を経て「雪」「崩」という漢字が当てられるようになった。したがって、この熟語は「吹雪(ふぶき)」と同じで、1字1字の読みではなく「意味」に重点を置いて構成されている。つまり、言葉が最初にあり、そこに漢字が当てられたという成り立ちを持つので、最初にあった言葉のとおりに読むことになったのである。「雪崩」の類語・用例・例文
「雪崩」の類語としては、「雪雪崩」を挙げることができる。「ゆきなだれ」と読み、「雪崩」と同じ意味である。他には、「白魔」を挙げることができる。「白魔」は、雪崩のことを直接さす言葉ではないが、交通を妨げたり、人命を奪うような大雪のことを悪魔に例えて使う。雪崩は、白魔によって引き起こされる現象と言える。- 《雪崩》の正しい読み方のページへのリンク