《静寂》の正しい読み方
「静寂」の正しい読み方
「静寂」は「せいじゃく」と読む。「寂」はふつう「セキ」と読むが、呉音で「ジャク」とも読む。呉音は仏教用語に多く残る発音体系で、「寂(じゃく)」も仏教の悟りの境地を指す語として今に残っている。「静寂」の意味解説
「静寂」とは、静かでひっそりしている様子、静まりかえっている状態のこと。「静寂」の「寂」は訓読みで「しず(か)」とも読める。要するに「静寂」は「しずか」という意味の漢字を2つ重ねて、静けさを強調した言葉となる。全く音が聞こえないというより、しんとしていてどこか寂しい様子を表現する。また、心が落ち着いているという人の様子を表現することもある。なぜ「静寂」と読むのか・理由
「静寂」は「せいじゃく」と読むのが一般的だが、「しじま」という読み方もある。しかし、「しじま」には「黙りこくっていること、無言」、「物音一つしない状態で静まりかえっている」といった「静寂」にはない意味も含まれる。「しじま」は熟字訓と呼ばれる読み方で、2字以上の漢字を組み合わせて訓読みをあてた読み方のこと。「しじま」は詩的な響きがあるため、小説や歌詞などに使われることが多い。「静寂」の類語・用例・例文
「静寂」の類語は、「静か」「物静か」「閑寂」「静粛」「閑やか」「粛然たる」などがある。「静寂」の用例・例文は以下の通り。
・物音一つない夜の静寂は、考えるのに適している
・私は静寂の中で泣いた
・部屋中にしんとした静寂が行き渡った
・1発の銃声が朝の静寂を破った
・夜の静寂を破るように、救急車がサイレンを鳴らしながら走り去っていった
・遮られることのない午後の静寂
・静寂の中、遠くでかすかに音が聞こえた
・ドボンという音がして、その後に静寂があたりを覆った
・都会の喧騒から逃れて、静寂に包まれた田舎でゆったりとした時間を過ごす
・静寂を破るように、家の外から誰かの話し声が聞こえた
・定期的に1人になる時間を作ることで、常に静寂な心を保つ
・誰もいない静寂に包まれた部屋に帰ると、虚しい気持ちになった
・激しい言い争いをしていた2人が押し黙り、車内は静寂に包まれた
・気味が悪くなるほどの静寂に満たされている
・一瞬の静寂の後、大きな雷鳴が街中に響き渡った
「静寂」の英語用例・例文
「静寂」の英語は「silent」「quiet」「hush」などがある。「静寂」の英語の用例・例文は以下の通り。
・Silence encompasses my house.(静寂が我が家を覆っている)
・Her scream rent the silence.(彼女の叫び声が静寂を破った)
・There was a sudden silence.(突然静寂が訪れた)
・A gloomy silence hung over the room.(重苦しい静寂が部屋を包み込んだ)
・The enemy recommenced hostilities after a few days of quiet.(数日間の静寂の後、敵が戦争を開始した)
・The judge charged the audience to be silent.(裁判官は傍聴人に静寂にするように命じた)
・The hooting of an owl broke the quiet of the place.(ふくろうの声が不意にあたりの静寂を破った)
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