《義実家》の正しい読み方
「義実家」の正しい読み方
「義実家」は「ぎじっか」と読む。「義実家」の意味解説
「義実家」は「義理の実家」という意味である。つまり、夫からすれば妻の、妻からすれば夫の実家となる。「義理の実家」という考え方は西欧圏では珍しい。そのため、「義実家」やそれに近い言葉は、日本をはじめとした一部の国だけで使われている。なぜ「義実家」と読むのか・理由
「義実家」は「義(ぎ)」「実(じつ)」「家(か)」の音読みの組み合わせである。発音しやすいよう、「じつ」は「じっ」という形になっている。「義」とは「社会生活を行う上でのルール」という意味であり、「義実家」とすることで「形式上の実家」を指す。「義実家」の類語・用例・例文
「義実家」の類語は「嫁ぎ先」である。ただし、「義実家」と「嫁ぎ先」は同じとは限らない。「義実家」とは、妻か夫の実家を指す言葉だ。一方、「嫁ぎ先」は結婚してから暮らすようになった家を指す。必ずしも、「嫁ぎ先」が「義実家」になるわけではない。以下、「義実家」の例文を挙げていく。「今度の夏休みは義実家に行けるだろうか。僕は仕事が忙しいので、できれば、君と子供たちだけで帰省してくれ。みんなにはよろしく言っておいてほしい」
「義実家では犬を飼い始めたという。孫たちが家を出てしまったので、お義父さんとお義母さんが寂しさを紛らわせようとしているのだ」
「義実家では年始にいつも、フグ料理を振舞ってくれる。それが楽しみで、僕は1年の仕事を頑張っているのだ」
「僕は義実家の人たちと仲がいい。誕生日プレゼントを交換することもある。そう言うと、友達からはいつも驚かれる」
「義実家」の英語用例・例文
英語では「義実家」にあたる概念がない。そのため、「spouse's parents' home(配偶者の両親の家)」という書き方をする。以下、英語における「義実家」の例文である。A grand home party was held at the spouse's parents' home. But as I was about to divorce my wife, I couldn't really enjoy it. I'm sure others around us have noticed the change.(義実家では盛大なホームパーティーが行われていた。しかし、妻と離婚するつもりだった私は、心から楽しむことはできなかった。きっと周りも私たちの変化に気づいているのだろう)
My wife ran away from home. The only place to go is spouse's parents' home. But I didn't feel like picking him up. This time he thinks his wife is to blame.(私の妻が家出した。行くところは義実家しかない。ただ、私は迎えに行く気にはなれなかった。今度ばかりは妻が悪いと思っているからだ)
The spouse's parents' home is in the northern country. In winter, the snow piles up, so it is difficult to go there by car. So we always used to fly when our family went home.(義実家は北国にある。冬になると、雪が積もるので車で向かうのはたいへんだ。だからいつも、私たちの家族が帰省するときは飛行機を使っていた)
《義実家》の正しい読み方
「義実家」の正しい読み方
「義実家」の正しい読み方は、「ぎじっか」である。「義(ぎ)-実家(じっか)」という構成の語彙。自分の実家ではない配偶者の実家のことである。「篤志家」「慈善家」などの語と同じ要領で「義実-家」と区切って読めそうでもあるが、「義実」という語彙はない。
「義実家」の意味解説
「義実家」は、義理の実家、つまり、配偶者の生家を指す語。性別(妻か夫か)に関係なく、結婚相手の実家なら「義実家」に該当する。「実家」は本来「自分が生まれた家」を意味する言葉である。しかも「義実家」という字面は「義理の実家」→「義理の実の家」ということになり矛盾が生じているとも解釈できる。
しかしながら、「配偶者の実家」を指す手頃な語彙は他に見当たらない(せいぜい「嫁さんの実家」のように表現する他ない)。そう考えると「義実家」という表現は便宜的とはいえ便利である。
なぜ「義実家」を「ぎじっか」と読むのか・理由
「義実家(ぎじっか)」は、「実家(じっか)」という既存の言葉に「義」の字を(接頭辞的に)付け加えた表現であり、そのため「実家(じっか)」という読み方は保たれたまま「ぎ+じっか」という読み方になったと解釈できる。「実家」を「じっか」と読むのは、「「実(じつ)+家(か)」という音読みの組み合わせにおける「つ」が促音化するためである。
「義」が接辞で「実家(じっか)」が語基、と捉えれば、「実家」を「じつか」と読むわけにはいかない。
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