《独活》の正しい読み方
「独活」の正しい読み方
「独活」は「うど」と読む。「独活」の意味解説
「独活」はウコギ科タラノキ属の多年草で、原産地は日本である。日本全土に生息している他、朝鮮半島や樺太、中国大陸の一部でも生息が確認されている。日本では平安時代から食用に適した山菜として知られ、春から初夏にかけて芽や若葉、茎などが可食部として用いられる。江戸時代には山地で自生していた独活を畑で栽培し、大量生産されていた。日光を当てずに栽培した物はその見た目から「白独活」と呼ばれているが、山地で自生する独活と同じ品種である。独活は晩夏から初秋にかけて白色、あるいは薄緑色の小さな花を咲かせる。この頃になると葉や茎が固くなるので食用には適さない。晩秋頃に熟すと黒紫色になる果実をつける。果実の中には5粒ほどの小さい種子がある。独活の種子は中国では薬の材料として使われていた。日本でもアイヌ民族が独活の根をすり潰して湿布薬の材料にしていたことが知られている。
なぜ「独活」と読むのか・理由
「独活」を「うど」と読むのは日本の古語が関係している。独活は成長すると葉が中空になり、その状態が「うどろ」と呼ばれていた。「うどろ」が変化して「うど」の名前が定着したとされている。漢字で「独活」と書く理由は諸説あるが、独活は成長すると約2メートルの大きさになり、葉も同様に大きくなるため、風が吹かなくても左右に揺れているように見える。ここから「ひとりでも動く」という意味で「独活」の文字が使われるようになったとされている。図体がでかいだけで役に立たないものの例えとして「独活の大木」のことわざがあるが、これは独活が大きく育つ頃には食用にならず、茎も柔らかいので建材としても使えないことに由来している。「独活」の類語・用例・例文
「独活」の類語には「獅子独活」「鹿隠し」がある。それぞれ「ししうど」「しかかくし」と読み、どちらも独活とは別種の山菜である。日本では古くから根を煎じて頭痛薬や入浴剤として使用していたが、葉には強い苦味があるので独活とは異なり、食材には適さない。「獅子独活」の名前はイノシシが掘り起こして根を食べることに由来している。「鹿隠し」は鹿の体が隠れるほど伸びることから来ている。例文としては「独活を天ぷらにして食べる」「獅子独活が群生する山地」「鹿隠しの名前に相応しいほどの高さに伸びた」などがある。「独活」の英語用例・例文
「独活」は英語でも日本語読みのまま「udo」と書く。英語が使われている地域では独活が自生しておらず、存在が知られていなかったためだ。例文としては「独活のお吸い物を作った」を英文に直した「I cooked some udo's soup.」がある。- 《独活》の正しい読み方のページへのリンク