《牡馬》の正しい読み方
「牡馬」の正しい読み方
「牡馬」の正しい読み方は「ぼば」もしくは「おうま」である。オスの馬のことであり、「牝馬(ひんば)」と対比される語である。「おうま」が転じて「おま」と読まれたり、分かりやすさを優先して「おすうま」と読まれたりすることもある。「牡馬」と表記して「ぼば」と読むのは、基本的には競馬の用語である。
「牡馬」と「雄馬(おうま)」は同義語(異表記)である。もともと「牡」の音読みは「ボ」であり、本来「オ」という読み方はない。「牡馬」を「おうま」と読む理由は、「おすうま」が変化した(そして更に「おま」になる)ためとも考えられ、あるいは「雄馬(おうま)」の読みを適用したためとも考えられるが、定かでない。
「牡馬」の意味解説
「牡馬」とはオス(雄)の馬のことである。「牝馬(ひんば)」とは字形が似ていて紛らわしい。雄馬・雌馬とも表記し得るが、競馬の分野では慣習的に牡馬・牝馬の表記が採用されている。競走馬の血統を残すため種馬(たねうま)として用いられる牡馬を「種牡馬(しゅぼば)」ともいう。種馬といえば基本的には牡馬を指す。種牡馬の子を宿す役割で飼育される牝馬を「繁殖牝馬(はんしょくひんば)」という。
種牡馬が発情して繁殖牝馬に近寄り、しかも繁殖牝馬がまだ発情しておらず気が昂ぶっていた場合、寄ってきた(貴重な血統の)種牡馬を撃退して怪我を追わせてしまう可能性がある。そのような事態を避けるために、繁殖牝馬の受け入れ状況を確認する目的で差し向けられる牡馬を「当て馬」という。
なぜ「牡馬」をこう読むのか
「牡馬(ぼば)」は「牡(ぼ)」「馬(ば)」をそれぞれ素直に音読みした読み方である。「牡馬(おうま)」は「おすうま」という訓読みが変化した結果と考えられる。同義語の「雄馬(おうま)」になぞらえた読み方かもしれない。
「牡馬(おすうま)」は素直な訓読み。「牡馬(おま)」は「おすうま→おうま→おま」と省略されて音が欠落した結果の読み方といえる。
「牡馬」の類語・用例・例文
「牡馬」の類語は「雄馬」や「馬」といったものが挙げられる。どれも馬を指す言葉として扱われるものである。「牡馬が出走するレースの方が優勝賞金が高いものが多い」といった使い方をする。「競走馬としての成績が優秀な牡馬は種牡馬として登録される」といった使い方もあるだろう。- 《牡馬》の正しい読み方のページへのリンク