《海豚》の正しい読み方
「海豚」の正しい読み方
「海豚」は、「イルカ」と読む。「海豚」は「海」と「豚」という漢字を2文字組み合わせた時にのみ「イルカ」と読めるようになる熟字訓であり、「海」と「豚」のどちらにも、「イルカ」に当てはまる音読みはない。そして、それぞれの漢字を訓読みにした「うみぶた」は間違いである。状況に応じて読み方を変えることもなく、「海豚」の読み方はあくまでも「イルカ」のみだ。「海豚」の意味解説
海に生息し、高い知能を持つとされている哺乳類のイルカのことである。なぜ「海豚」と読むのか・理由
「海豚」は本来中国語であり、古い中国の書物には、イルカのシルエットが豚に似ていることから、「海豚」という漢字が当てられたとされる記述が残っている。単純にイルカの見た目を表現するために、わかりやすい豚を用いた形である。豚のように、家畜や食料に用いられたことが由来ではない。中国語の「海豚」は「カイトン」と読み、「イルカ」という読み方はない。日本に元々あった「イルカ」という呼び名に、中国から入ってきた漢字が当てられた説が有力である。そして、「イルカ」自体の語源は、魚を意味する古語の「イヲ」と食用獣という意味の「カ」を合わせたものが転じた説や、人がよく見かける「入り江」が由来になった説など数多くある。「海豚」の類語・用例・例文
「海豚」は、カタカナで「イルカ」と表現されることが多い。そして、漢字の表記は、比較的堅めの文章を用いる場合に用いられがちである。例文は「目の前に現れたのは、海豚の群れであった」「水面から身体の大部分が出るほど勢いのある彼の泳ぎ方は、まるで海豚のようだ」となる。また、比較の対象となったり、混同されたりすることが多い「クジラ」を「鯨」と漢字表記する際に、「イルカ」も表記を合わせて「海豚」と記載する場合も珍しくはない。「海豚」の類語としては、「江豚」や「海猪」などが挙げられる。どちらも「イルカ」を意味する言葉だが、中国語であり、日本では意味が伝わりにくい。そのため、特別な理由がない限り、「海豚」が用いられる。「海豚」の英語用例・例文
「海豚」を英語で表現する場合、「Dolphin」あるいは「Porpoise」となる。どちらもイルカを意味する単語だが、一般的なイルカとしてイメージされやすい、口先が尖ったシルエットをしているものは「Dolphin」である。それに対して「Porpoise」は、スナメリのような、顔が比較的平坦な見た目をしている、ネズミイルカ属を指す単語だ。厳密には使い分けることが望ましいが、海豚全般を指すのであれば「Dolphin」を使用して特に問題はない。例文は「I was happy to see a pod of dolphins(海豚の群れに出会えたのが嬉しかった)」「This porpoise has a unique look(この海豚は個性的な見た目をしている)」となる。- 《海豚》の正しい読み方のページへのリンク