《浮腫》の正しい読み方

実用日本語表現辞典

《浮腫》の正しい読み方

「浮腫」の正しい読み方

「浮腫」の正しい読み方は「ふしゅ」である。読み方を知らなくとも、「浮腫」の「浮」は「浮遊」「浮力」など馴染みのある漢字の読み方があるため、「ふ」と読むことができる。さらに「腫」についても、「腫瘍」などに使われている漢字であるため読み方の想像がつきやすい漢字といえる。送り仮名の「み」「む」などをつけて「浮腫み」「浮腫む」と書く場合には、それぞれ「むくみ」、「むくむ」と読む。また、「浮腫」のみで「むくみ」と読むこともできる。この場合の読み方は「浮腫」の意味を知らない場合には読めない漢字である。

「浮腫」の意味解説

「浮腫」とは、むくみを意味する漢字。「浮腫」（ふしゅ）または（むくみ）のある状態とは、身体の内部に組織液やリンパ液が停滞しはれたような状態になることである。 細胞の組織内の液体である細胞間質液と血液との浸透圧のバランスが崩れたり、血圧が高くなったりして静脈やリンパ管の流れが悪くなるとと、細胞組織に水分が溜まり、特に顔や手足など身体の末端に症状が現れやすい。「浮腫」の「腫」は腫れる（はれる）という意味のある漢字である。

なぜ「浮腫」と読むのか・理由

二文字の漢字の読み方には、はじめの字を訓読みで読み、後ろの字を音読みで読む「湯桶読み」（ゆとうよみ）や、これとは反対にはじめの字を音読みで読み、後ろの字を訓読みで読む「重箱読み」（じゅうばこよみ）があるが、これらは例外であり、基本的には、二文字とも音読みで読むか、二文字とも訓読みで読むかのどちらかである。「浮腫」の場合は、両方とも音読みで読むため「ふしゅ」となる。「むくみ」と読む場合は、医学用語の「浮腫」に当てたものである。

「浮腫」の類語・用例・例文

「浮腫」の類語としては、「むくみ」、「水腫」などがある。通常日常的に使う軽い「浮腫」の場合には「むくみ」ということが多い。送り仮名をつける場合が多いが、「浮腫」だけでも「むくみ」と読むことができる。何らかの病気が原因のものや、医学的にいう場合に「浮腫」（ふしゅ）が使われる。例文・手術後のリンパ浮腫（ふしゅ）がつらい。・お酒を飲み過ぎて翌日の浮腫（むくみ）が心配だ。・一日立ち仕事だったので足が浮腫（むく）んだ。

「浮腫」の英語用例・例文

「浮腫」を英語で表したい場合には、「puffy」「puffiness」、「swollen」「the swelling」「edema」を使う。軽い浮腫の場合は「puffy」を使う。程度が重い場合には「swollen」を使う。「swell」は「腫れる」という意味である。「edema」は、病的な浮腫の場合など医学的な場面で使う。・puffy face （浮腫んだ顔）・puffy eyes（浮腫んだ目）・edema treatment agent（浮腫治療剤）・brain edema（脳浮腫）・I am nervous about feet and face swelling.（足や顔の浮腫が心配です。）・This medicine is good for swelling of legs.（この薬は足の浮腫によく効きます。）

（2022年3月3日更新）