《清拭》の正しい読み方
「清拭」の正しい読み方
「清拭」は、「せいしき」と読むのが正しい。中には「きよぶ」や「せいしょく」、「きよふき」などと読む人もいるが間違いである。ただし、「清拭き」と書いた場合は、少し意味が異なり「きよぶき」とも読むので勘違いしないようにしたい。「清拭」の「清」は「清水」(せいすい)、「清流」(せいりゅう)のように「セイ」と読むことがある。しかし「拭」という字に関しては、「払拭 」(ふっしょく)のように「ショク」と読むことはあれども、「シキ」とはなかなか読まないので難しい。「清拭」の意味解説
「清拭」(せいしき)とは、さまざまな事情で入浴ができない人の身体を拭いて清潔にすることを言う。病人や寝たきりの要介護者、高齢の人などに対して行うことが多い。具体的には、手や足、臀部など部分的にふく部分清拭と全身をふく全身清拭に分けられる。介護の仕事や病院で、よく行われる業務である。湯を使って体を清めることで、さっぱりとした快感を得ることができる。さらに故人の死後の処理として、お清めの意味で死体の体をふくことを「清拭」と呼ぶこともある。なぜ「清拭」と読むのか・理由
「清拭」においては、「拭」という字を「シキ」と読むのが難読である。この「拭」という漢字には、パーツとして「式」が使われている。「式」は呉音では、「洋式」「新式」のように「シキ」と読む。「ショク」という読み方は常用漢字表にも掲載されていない。ゆえに、「拭」の読みを受け持つのは「式」である。このことから考えれば、「拭」の「シキ」という読みが、特殊でないことが分かる。「清拭」の類語・用例・例文
「清拭」の類語としては、「洗浄」(せんじょう)や「清拭き」(きよぶき)などが挙げられる。「清拭」のターゲットが主に人(病人など)であるのに対し、「洗浄」になると対人間とは限らない。物に対して綺麗に洗うという意味でも使われる語なのでやや違いはあるものの、「清拭」と似たような意味合いになる。「清拭き」は濡れた雑巾をかけた後に乾いた布で拭いて綺麗にすることで、掃除の仕方として使われることも多い。「清拭き」もまたターゲットは人間とは異なるが、「清拭」の類語となる。・介護の仕事では、寝たきりの方の体を丁寧に清拭することは欠かせない。入浴できない人にとって、清拭は清潔さを保ち気持ちの良いものである。・コンタクトを使用する際は洗浄を忘れずに行うことによって、目にばい菌が入ったり目の病気になったりするのを防ぐことができる。・年末の大掃除では、徹底的な清拭きをして部屋も心も綺麗になって新年を迎えるのが我が家のしきたりである。「清拭」の英語用例・例文
「清拭」は英語で表すと、「bed bath」である。「bed」(寝床・ベッド)で「bath」(洗う、清める、ふく、お風呂に入る)といった意味合いからこうした表現になる。ベッドで横たわったまま、体をふいてあげるという英語表現である。・I’m here to give you a bed bath.(それでは体を拭きますよ)・If you keep lying in the same position, you might develop bedsores. I’ll give you a bed bath today to prevent it.(同じ姿勢で寝ていると、床ずれができやすくなります。床ずれを防ぐために、今日は体を拭きますね。)- 《清拭》の正しい読み方のページへのリンク