《会う》の敬語
「会う」の敬語表現
「会う」の丁寧語は「会います」です。これは動詞「会う」を連用形「会い」にし、丁寧の助動詞「ます」を付けた形になります。自分よりも目上の方の「会う」という行為を表現する際は、「会われる」という尊敬語を使う必要があります。これは動詞「会う」を未然形「会わ」にし、尊敬の意味を含む助動詞「れる」を付けた形です。基本的に、助動詞「れる」を連用形「れ」にし、丁寧の助動詞「ます」を付けて「会われます」という形で使います。一方、自分の「会う」という行為をへりくだって表現する際は、「お会いする」という謙譲語を使いましょう。これは動詞「会う」を連用形「会い」にし、「お~する」という形にして謙譲の意味を含むようにした表現です。「会う」の敬語の最上級の表現
「会う」の尊敬語には「お会いになる」もあり、これは「会われる」よりもかしこまった言い方で、「会う」の最上級の尊敬語にあたります。「お会いになる」は動詞「会う」を連用形「会い」にし、尊敬の意味を含む接頭語「お」を付け、さらに格助詞「に」と尊敬の補助動詞「なる」を付けた形です。多くの場合、補助動詞「なる」を連用形「なり」にし、丁寧の助動詞「ます」を付けて「お会いになります」という形で使います。また、「お目にかかる」は「お会いする」よりも謙譲の意味が強くなるため、「会う」の最上級の謙譲語として使われています。動詞「お目にかかる」を連用形「お目にかかり」にし、丁寧の助動詞「ます」を付けて「お目にかかります」という形で使う場合が多いです。
「会う」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「会う」の丁寧語「会います」をビジネスメールや手紙で使う場合の例文には、「明日は私がAさんに会います」や「15時にBさんと会います」といったものがあります。疑問の終助詞「か」を付けて、「明日Bさんに会いますか」と相手に尋ねる形にした使われ方も多いです。「会う」の丁寧語「会います」は、基本的に同僚や部下などに宛てたメールや手紙で使うようにしましょう。「会う」の尊敬語「会われる」を使った例文には、「明日は社長がAさんに会われる予定です」や「BさんがCさんと会われます」などがあります。「昨日部長に会われましたか」といったように、過去形にして相手に尋ねる時にも使われます。メールや手紙の宛先が取引先など特に敬意を表す必要がある人の場合、最上級の尊敬表現「お会いになる」を使いましょう。例えば「昨日弊社のAとお会いになりましたか」や「社長とお会いになったことはありますか」といったような例文があります。謙譲語「お会いする」のビジネスメールや手紙での使い方の例文は、「Aさんとは明日の会議でお会いします」や「昨日部長と外でお会いしました」などです。取引先などに宛てたメールや手紙の場合、「13時にお目にかかりたいと考えておりますが、いかがでしょうか」といったように最上級の謙譲語を使います。「お目にかかる日を楽しみにしております」もよくある使い方です。
「会う」を上司に伝える際の敬語表現
上司に自分が会いたいことを伝える場合は、最上級の謙譲語「お目にかかる」を使いましょう。例えば、「17時までにお目にかかりたいと考えております」といった使い方があります。また、上司に対して自分が他の誰かに会うことを伝えたい時は、会う相手の立場によって謙譲語「お会いする」と「お目にかかる」を使い分けると良いでしょう。例えば会うのが社内の先輩ならば「明日Aさんにお会いします」といったように、「お会いする」を使います。一方、会うのが取引先の方などの場合、「この後A社の営業の方とお目にかかる予定です」といったように「お目にかかる」を使うのが適切です。他にも、上司が誰かに会うかどうか尋ねたい時もビジネスシーンではよくありますが、この場合は最上級の尊敬語「お会いになる」を使います。例文は「明日は社長がB さんにお会いになるのですか」「部長はAさんにお会いになったことはありますか」などです。
「会う」の敬語での誤用表現・注意事項
「会う」の尊敬語「会われる」は、受動的な意味として捉えられてしまうおそれもあります。そのため、正しく尊敬の意味を伝えたい場合は「お会いになる」を使った方が無難です。また、「会う」の敬語を使う際には、尊敬語と謙譲語の使い分けを間違えることがよくあります。例えばAさんに対してBさんに会ったかどうか尋ねる時に、「Bさんにお目にかかりましたか」と謙譲語を使ってしまうのはよくあるパターンです。これは誤りで、正しくは尊敬語を使い「Bさんにお会いになりましたか」と表現します。さらに、尊敬語「お会いになる」を、「お会いになられる」と表現する誤りもよくあるため注意が必要です。「お会いになる」はすでに尊敬語であり、そこに尊敬の意味を含む助動詞「られる」を付けると二重敬語になってしまうのです。
「会う」の敬語での言い換え表現
「会う」の謙譲語「お会いする」「お目にかかる」は、「見える」と言い換えることもできます。読み方は「まみえる」です。「お目見えする」も、謙譲語「お会いする」「お目にかかる」の言い換えにあたります。「会う」を「訪ねる」という意味で使う場合は、尊敬語「会われる」「お会いになる」を「訪ねられる」「お訪ねになる」と言い換えることも可能です。- 《会う》の敬語のページへのリンク