《伝えておきます》の敬語
「伝えておきます」の敬語表現
「伝えておきます」を敬語で表現したい時は、丁寧語や尊敬語、謙譲語を使うことが挙げられます。丁寧語とは、立場やシチュエーションを問わずに使える言葉であり、立場などはあまり関係がありません。知り合いの人や会社内の人など幅広く使えます。丁寧語で伝える時は、「伝えておきます」という言葉になります。尊敬語は、話し手が敬意を託する時に使い、話している相手が目上の人になると尊敬語で表現することが多いです。尊敬語に変えて話す場合は、「お伝えしておきます」が正しいです。また、目上の人でも会社外や取引先の人に使う時は、「伝えておきます」や「お伝えしておきます」ではなく、謙譲語で表現します。謙譲語は、自分の地位を低く見せることで相手を立て、敬うための表現方法です。正しい謙譲語は、「申し伝えます」です。「伝えておきます」を敬語で表現する時は、伝える相手によって変化するため、誰に伝えるかを考えて使うことが重要です。「伝えておきます」の敬語の最上級の表現
「伝えておきます」を最上級の敬語で表現する場合、最高敬語や絶対敬語を使います。最高敬語とは、日本語の中でも最上級の尊敬表現で、天皇や皇族など身分が高い人に伝える言葉でした。また絶対敬語は、高貴な身分に関して限定的に使われる特別な敬語になります。「伝えておきます」を最上級の敬語に変化させると、「奏す」または「啓す」となります。具体的な表現方法として、「奏す」は天皇・上皇に対して伝える場合に使い、「啓す」は皇后・中宮・皇太子などに対して伝えたい時に使います。最高敬語や絶対敬語は、天皇など高貴な方へ使う言葉であり、一般的にはあまり使いません。また自分の身近な人で、自分より身分の高い人には、「申し上げる」や「申し伝える」が最上級の表現です。「伝えておきます」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
ビジネスでメールや手紙をする時に「伝えておきます」と表現する場合、「お伝えする」や「お伝えいたす」、「申し伝える」が一般的です。表現方法は相手やシチュエーションによっても変化します。会社内の上司にメールする時は「お伝えします」また「お伝え致します」になり、取引先など外部の人には「申し伝えます」が基本です。例文として、上司にメールや手紙を書く場合、「承知致しました。直接お伝えしておきます。」「この件を早急に社長にお伝え致します。」と表現します。会社外の人にメールをする時の例文は、「〇〇はあいにく不在ですので、後日私が申し伝えておきます。」や「承知しました。私が社長に申し伝えておきます。」が正しい使い方になります。また、もうすでに伝えたということを表現したい時には、「お伝えしました」や「申し伝えました」となります。「伝えておきます」を上司に伝える際の敬語表現
「伝えておきます」と上司に伝えたい場合は、「伝えておきます」または「お伝えしておきます」になります。同じ会社にいる上司に伝える場合は、主に丁寧語や尊敬語を使います。相手を敬う表現として謙譲語で伝える時もありますが、謙譲語は自分や自分の家族など身内を主語に置くときに使うことが多いです。また、上司には「伝えておきます」と言いますが、取引先の方に上司に伝えることを伝えたい時、「伝えておきます」と言うのは失礼に当たります。なぜ失礼かというと「伝えておきます」という表現は、取引先ではなく社内の上司を立てる言い方になります。ビジネスでは、取引先とやり取りを行う場合は、会社内の上司よりも相手方を立てることが正しいので、「申し伝えます」と言うのが正式な表現です。「伝えておきます」の敬語での誤用表現・注意事項
「伝えておきます」という言葉は、誰に伝えるのかによって表現の方法が変わります。そのまま使う時は、知り合いや会社内の人など身近な人に使うことが正しい表現です。ただし、自分より目上の人に使う時は失礼になります。その場合は、言葉の前に「お」をつけて「お伝えしておきます」と使うほうがより丁寧に伝えることが出来ます。また「伝えておきます」とビジネスで使う時、「おきます」という表現方法は誤解を招く可能性があるため、注意が必要です。「おきます」というのは「準備」することをあらわしており、後で伝える表現になります。そのため、今すぐに伝えなければいけない時には不向きです。すぐに伝えてほしいことを相手から言われた場合は、「お伝えします」が適切です。「伝えておきます」の敬語での言い換え表現
「伝えておきます」を他の敬語で言い換えると、「お知らせします」や「お教えします」などが挙げられます。「お知らせする」という言葉は、「伝える」同様に相手に何かを伝える時に使うことが出来ますが、「何かございましたらお知らせします」や「問題が起こった時にはすぐにお知らせいたします」のように、相手に伝える伝言の有無関係なく使うことが挙げられます。また「お教えします」は、物事や予定を人に教えたい時に使います。ただし、自分が高い目線で話しているように聞こえるため、上司や目上の人に対して使うのは不向きです。やはり相手の言葉を他の人に伝えたい時には、「伝えておきます」が適切です。さらに、「伝達する」や「申し伝える」も同様の意味を持ちます。- 《伝えておきます》の敬語のページへのリンク