都営バス渋谷営業所 現行路線

都営バス渋谷営業所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/30 23:50 UTC 版)

現行路線

都01系統(グリーンシャトル)・RH01系統

都01・都06・渋88の経路比較
  • (都電6→506→橋89→)都01(T01):渋谷駅 - 南青山七丁目 - 西麻布 - 六本木駅 - 赤坂アークヒルズ - 溜池 - 虎ノ門 - 新橋駅[1]
  • 都01折返(T01):渋谷駅 - 南青山七丁目 - 西麻布 - 六本木駅 - 赤坂アークヒルズ(構内)[1]
    • フルカラー表示色は水色。
  • RH01:渋谷駅 - 南青山七丁目 - 西麻布 -(←六本木けやき坂)- 六本木ヒルズ(循環)[1]
    • フルカラー表示色は紫色。
    • 1967年(昭和42年)12月10日都電6系統の代替路線バス506系統として運転を開始[2]
    • 1972年(昭和47年)3月7日:新系統番号付与により、橋89系統に番号が変更される[2]
    • 1977年(昭和52年)12月16日:渋谷と新橋の間で橋89と併走していた東85系統を事実上吸収。
    • 1984年(昭和59年)3月31日:都01系統に番号が変更され、都市新バス[3]。渋88系統と渋谷駅 - 南青山七丁目間の経路を入れ替える。
    • 1984年6月21日:4月26日から行われた一般公募により、グリーンシャトルの愛称が付けられる[3]
    • 2000年(平成12年)12月12日:渋谷駅 - 新橋駅間にラピッドバスの急行01系統が同一経路で新設[4]
    • 2003年(平成15年)4月25日:急行01系統廃止。六本木ヒルズ開業に伴い都01折返系統を新設[5]
    • 2003年10月10日:都01折返系統と同一経路で急行バスのRH01系統を新設。途中、六本木ヒルズ、六本木けやき坂のみ停車[6]
    • 2004年(平成16年)4月1日:都01・都01折返系統が新宿支所との共管となる。
    • 2007年(平成19年)4月21日東京ミッドタウン開業に伴い、都01折返系統の渋谷駅 - 東京ミッドタウン線を新設、同時に全運行をノンステップバスに統一。2007年3月26日 - 4月20日までは渋谷駅 - 六本木駅間の暫定運行を行った。
    • 2009年(平成21年)3月31日:新宿支所との共管を解消する。
    • 2011年(平成23年)3月28日:都01折返系統渋谷駅 - 東京ミッドタウン線を廃止[7]
    • 2013年(平成25年)12月20日:深夜01系統渋谷駅西口 - 六本木駅間で、金曜深夜のみ終夜運転の試験運用を開始。
    • 2014年(平成26年)11月1日:深夜01系統渋谷駅西口 - 六本木駅間の終夜運転の試験運用を終了。
    • 2017年(平成29年)4月1日:RH01系統を都01折返(渋谷駅〜六本木ヒルズ)と統合の上、各停化。
    • 2019年(令和元年)10月1日:都01系統の漢字部分にアルファベットを併記[8]

渋谷営業所の最主力であると同時に、都営バス全路線を通じて最も多額の利益を上げる。都市新バス第1号の路線で、「グリーンシャトル」の愛称で呼ばれる。

1967年(昭和42年)12月10日、都電第1次撤去により廃止された6系統の代替として登場。1972年の新系統番号付与により、橋89系統に変更。

代替バスとなってからも、鉄道が不便である地域が多かったため乗客は多く、営業係数も70-90であり、当時の都営バスの中でも好調の路線だった。1984年3月31日に「都市新バス」第1弾として橋89系統が選ばれた。具体的には、車両の低床化・冷暖房装備・豪華なシート・案内装置の改善などの車両側の整備、停留所のシェルターバスロケーションシステムの導入などの停留所の整備、バスレーン設定などによる定時性の確保である[9]。なおこの時、渋谷駅 - 南青山七丁目のルートを青山通り経由のルートから渋88系統が経由していた六本木通り経由に変更を行った。この結果、旅客数は大きく増加し、都市新バスシステムの効果が証明された。1984年5月には愛称の一般公募で「グリーンシャトル」と名付けられ、同年8月からは行灯つきのヘッドマークを掲げて走行することとなった。

麻布六本木赤坂霞ヶ関・虎ノ門といった都内随一の繁華街・オフィス街を経由し、特に渋谷から六本木にかけては地下鉄がないことから多くの利用者が見られ、本線の途中折返し便が終日に渡って運転される[10]。その後も赤坂アークヒルズなどの大規模都市開発が沿線で行われるようになり、乗客数は増加を続けていった。一部は出入便として渋谷車庫発着便(一部除く出庫便は、東二丁目始発)が運転される[11]。なお、港区赤坂を通る都バスは2000年12月の都営地下鉄大江戸線開業以降、本系統のみとなっている。

その後、地下鉄南北線や大江戸線をはじめとした地下鉄路線網が整備され、交通局の新たなバスサービスの一環として、1988年12月から深夜バスの運行を開始。2000年12月12日からは渋谷駅 - 新橋駅間にラピッドバスの急行01系統の運行を行った。急行01系統は朝夕に運行され、主要停留所のみの停車であったが、2003年4月25日に廃止された。また、同日に六本木地区に再開発で誕生した六本木ヒルズへの路線が設定され、2003年10月10日には、途中一部停留所にしか止まらないRH01系統が新設された。当時のRH01系統は、森ビルが購入したWB5.3m級の専用車(廃車後、全車が長崎県営バスに譲渡)で運行され、原則都01系統での運用なかったが、2017年4月1日の各停化以降は、その縛りがなくなり、同系統は都01系統との組運用となった。

2004年4月1日には、新宿支所との共管となる(新宿支所がはとバスに業務委託される2009年3月31日まで継続)。2007年4月21日、東京ミッドタウン開業に伴いミッドタウン線を新設、同時に全便ノンステップバスに統一した。

深夜01系統は、都01系統の深夜バスとして設定された。新橋駅北口まで、都01系統と同じ経路を通る。

2013年4月、当時の東京都知事・猪瀬直樹が深夜01系統・渋谷駅 - 六本木駅間を対象に、2013年内に終夜運転を行うことを発表し[12]、同年12月20日深夜より、毎週金曜に試験運行されることになった[13]。 しかし平均乗車率が芳しくなかったため、翌2014年10月31日深夜の運行をもって試験運行を終了した[14]

2017年4月1日、RH01系統が都01折返(渋谷駅〜六本木ヒルズ)と統合の上、各停化した。

都06系統(グリーンエコー)

都06 (B-D268)
渋谷駅への出庫 (B-B627)
赤羽橋駅折返し便 (B-T191)

1969年(昭和44年)10月26日の都電第4次撤去で渋谷駅 - 金杉橋間を結んでいた34系統が廃止され、その代替路線534系統として開通した。新系統番号付与で、橋85系統と変わる。都01と同じく渋谷と新橋を結ぶが、広尾麻布十番芝公園芝大門を経由する大回りの系統である。

1990年(平成2年)、都営バス4番目の都市新バス路線に昇格。愛称は「グリーンエコー」で、同じ渋谷 - 新橋間を結ぶグリーンシャトルとの混同を防ぐため、ダークグレーの方向幕を使用している。なお、赤羽橋駅行きは折返しの都合上、都06本線の北側・首都高速道路を挟んだ都道319号線橋86系統と同ルート)を経由し、済生会中央病院前に存在する赤羽橋駅の渋谷駅行きバス停へ向かう。このため、赤羽橋駅方向の中ノ橋停留所は本線とは異なった停留所を通過する。

運行開始以来、渋谷営業所が沿線にありながら全便が目黒営業所の担当で、出入庫便として渋谷駅 - 目黒駅間などの便も設定されていたが、目黒営業所→目黒支所の規模縮小に伴い、1999年7月以降段階的に渋谷営業所へ移管されていった。その後、2003年4月に渋谷営業所単独での運行となり、出入庫便だった目黒駅発着も廃止となった[15]。なお、2008年4月1日からの1年間、品川営業所との共管だった時期がある。

橋85→都06系統へと変わる前の数年間は、渋谷駅 - 赤羽橋間の折返しダイヤが多数を占め、赤羽橋 - 新橋駅間は赤羽橋までのダイヤの5割から7割ほどの運行回数であったが、都市新バス化に伴い渋谷駅 - 新橋駅間の運行を基本とするダイヤへと変更となった。それに加えて、平日夕方のラッシュ時には、利用者への便宜を図って四ノ橋→渋谷駅行き(目黒車庫→四ノ橋は回送)も運行されていた。その後、2000年の都営地下鉄大江戸線全線開業にあたってのダイヤ改正により、再び渋谷駅 - 赤羽橋駅間の折返しが多数設定される事となった。

田87系統

戦前[16]から存在する系統。1927年昭和2年)3月20日に民間の影島九二作、宮崎千代吉等が設立したエビス乗合自動車商会の路線として恵比寿 - 田町間を開業。1928年(昭和3年)10月1日株式会社となりエビス乗合自動車と改称して好成績をあげていた。1929年(昭和4年)には中野乗合自動車(現在の関東バスの一部)の営業権を引き受けることになったが、同年8月19日、一転して東京横浜電鉄(現在の東急東横線を経営していた会社)に買収され、11月21日東横乗合と改称した。

その後、1936年(昭和11年)11月1日東横乗合の東京横浜電鉄本体への統合を経て、1941年(昭和16年)7月15日に陸上交通事業調整法による調整で国鉄山手線の内側を走るバス路線は東京市電気局に一元化されることが決まり、鉄道・内務両大臣よりこの地域内で営業していた民営バス各社に対し東京市への譲渡命令が下される。恵比寿 - 田町間のこの路線は大東急誕生を目前に控えた1942年(昭和17年)2月1日、東横から東京市へ譲り渡されて市営バス全体のトップナンバー、1系統を名乗ることになる。

1949年(昭和24年)の分割以降、一度も路線形態を変えることなく現在まで至っている。近年まで長く地下鉄の空白地域であった港区白金地区を経由し、また沿線には北里研究所や聖心女子学院、慶應義塾大学等があり利用客は多い。

2000年平成12年)9月、営団南北線都営三田線白金高輪駅が開業した後、幾分か本数は減ったものの、現在も日中で概ね7 - 8分間隔の運行本数を維持している。

学03系統

下校時に運行されている東京女学館からのノンストップ便 (B-C176)

旧系統番号は学バスを表す50番台の53番で、沿線に東京女学館中学校・高等学校をはじめ、日本赤十字社などの施設がみられるため、医療機関利用者や学生・生徒の利用が非常に多く、運行頻度が高い路線である。また、女学館生の下校対策便として急行系統が2003年9月に開通した。この急行系統は一般路線ではあるが、東京女学館停留所の専用乗車ポールが学校敷地内にあるため、事実上関係者専用となっている。

学06系統

  • (56→)学06:恵比寿駅 - 広尾高校 -(→東京女学館→)- 日赤医療センター

旧系統番号は学バスを表す50番台の56番で、学03系統と異なり、恵比寿駅西口ターミナルを発車している。國學院大學へ通う学生や他の沿線学校、日赤医療センターへ向かう手段として、比丘橋経由の細い路地を走るルートで運行されていた。しかし、150前後の営業係数を記録するなど営業的には赤字基調だったため一部区間で路線変更を行ない、本来の目的である國學院への学バスとしての役割に加えて、広尾地区の各学校や沿線住民が恵比寿駅へ出るための交通手段として利用できるようにした。


  1. ^ a b c d 東京都乗合自動車の運行系統の名称及び区間、昭和54年11月22日 交通局告示第11号
  2. ^ a b 東京都交通局70年史、52page、2-11-(1)表 代替バス推移
  3. ^ a b 東京都交通局80年史、703page
  4. ^ 大江戸線等開業に伴う都営バス路線の再編整備の実施について、平成12年11月30日、東京都交通局
  5. ^ バス路線の新設、見直しについて、平成15年4月17日、東京都交通局
  6. ^ 直行シャトル便(渋谷駅前 - 六本木ヒルズ)運行開始、平成15年10月3日、東京都交通局
  7. ^ 都営バスの路線変更等について(2011年3月23日)
  8. ^ 系統番号の漢字部分にアルファベットを併記し、外国人のお客様にもわかりやすく ~10月1日(火)都営バスの一部路線に「系統ナンバリング」を試行導入!~(2019年9月12日)
  9. ^ 当時は運輸省が、「都市新バス」システムに対して助成金を出しており、総事業費のうち1割程度をそれらで賄った。
  10. ^ 現在ある途中折返は渋谷駅発の場合は溜池、赤坂アークヒルズ、南青山七丁目である。
  11. ^ ルートは都06・田87系統と同様だが、運用の都合上この路線となっている。
  12. ^ 都営バス:24時間運行へ…六本木−渋谷間、猪瀬知事表明 毎日新聞 2013年4月25日閲覧
  13. ^ 渋谷駅〜六本木駅間で終夜バスの試験運行を開始します - 東京都交通局、2013年11月22日
  14. ^ 終夜バスの試験運行終了について - 東京都交通局、2014年9月29日
  15. ^ これと同時に目黒支所は品川営業所の分駐所となり、その後2005年3月に廃止。車両は港南支所へと引き継がれた。
  16. ^ 当時は渋谷町および芝区だった
  17. ^ 終点の時は病院の裏、始発は病院の前であり、この間は回送されていた
  18. ^ 高速道路の通行区間は渋谷ランプ霞が関ランプの間。大坂上 - 通産省間はノンストップだった。
  19. ^ a b c “走る「ロクロク星人」/デザインバス 渋谷 - 六本木を運行”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 35(東京<都心>). (2003-10-30(朝刊)) 





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