月姫 (ゲーム) 世界観・主な用語

月姫 (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/01/07 00:26 UTC 版)

世界観・主な用語

この作品の世界観はTYPE-MOON作品の多くが共有する世界観と同一である。

共通した世界観も参照のこと。

吸血鬼

人の血を吸う吸血種(血を吸う生き物の総称)の一種。作中においては後述の真祖(しんそ)、死徒(しと)、ないしそれらに血を受けて吸血種と成ったモノを指す。基本的に太陽光に弱く、血を吸ったモノを支配し配下に置いたり、血を入れたモノを手足の延長線の様に操ることができる。

真祖

吸血種において特異なモノ。性質は精霊に近い。人間に対して直接的な自衛手段を持たない星が生み出した、人間を律する「自然との調停者」「自然の触覚」。発生に人々の想念が関わっていないので神霊の類ではない。世界に望まれるも人々に望まれた存在ではないので次第に隠れ住むようになり、その数を減らしていった[3]

星をかつての姿「真世界」に戻そうとする。人を律するために精神と肉体の構造は人を真似て作られているが、人間にはそもそも欠陥が含まれるため、吸血衝動という間違いを持っている。高い身体能力と精霊に近い性質を持ち、世界と繋がることで思い描く通りに『自身(精霊)』と『自然』を変貌させる「空想具現化(マーブル・ファンタズム)」という精霊の能力を使える。アルクェイド程の力があるなら全力を尽くせば山奥に街一つ作り上げ、「彼女の世界」の中であれば千年後の月を現代に持ってくることが可能である。尚、動物が相手ならば多少手を出すことが出来るが、自然から独立した存在へ直接の干渉は行えない。例えば、本編でロアの足首以外を消し去ったのは、大気の層を真空状態にした結果である(アルクェイドの空想には床にまで断層を作る、という意思が足りなかった)[4]

細胞の限界という意味での寿命は無いが、全ての真祖には「律する対象である人間の血を吸いたい」という欲求(欠陥)があり、真祖はその欲求を抑えるのに大半の精神力を消費し、いずれ蓄積された欲求が自身の精神力を超えそうになった時には自ら永劫の眠りに就くため、それが寿命の無い真祖の「寿命」とされる。自ら眠りに就くことなく吸血衝動に負けて欲求のままに無差別に人間の血を吸うようになってしまった真祖は「堕ちた真祖」や「魔王」とも呼ばれ、力の抑制から解き放たれ、真祖としての真の力を発揮できるようになっており、人の力で滅ぼすのは不可能と言われる。

「堕ちた真祖」を狩る為に作り出された真祖であるアルクェイドは、ロア(人間時)の姦計により暴走し真祖の大半を消滅させたが、『MELTY BLOOD』では真祖というにはあまりにも純度が低いものの、アルクェイド以外に真祖の生き残りがいることが示唆されている。

死徒

吸血鬼の一種。人間から吸血種に成った者たち。真祖や他の死徒に吸血され、その血を体内に入れられた人間のうち、肉体・霊的資質に優れた者が成った場合と、魔術師が研究の果てにその身を吸血種へと変えた場合とがある。吸血による死徒化の場合、血を入れた側を「親」、血を入れられた側を「子」とも呼び、「親」である吸血鬼は「子」の力や吸血衝動に影響を与える。

吸血による死徒化の過程は次の通り。素質ある人間の死体の脳髄が溶けて魂が肉体に完全に“固定”された「食屍鬼(グール)」の状態となり、その後数年かけて他の遺体を喰らい続けることにより腐敗した血肉を補った「生きる死体(リビングデッド)」になり、「生きる死体」がさらに数年かけて人間だった頃の知性を取り戻してはじめて「吸血鬼」となる。ただし、特に資質に恵まれた者であれば、短期間で吸血鬼となる場合もある。

死徒の肉体は不老であるうえ、肉体も人間に比べれば頑強になり、“復元呪詛”と呼ばれる時間逆行によって生きている限りは損傷部位も元に戻る。しかし、精神や魂の劣化を防ぐことはできず、またその肉体は何もしなくても常に崩壊を続ける。そのため、生前と同じ種類の生き物の血を定期的に摂取することで遺伝情報の補完を繰り返す必要のある「不完全な」不老不死である。

死徒の起こりは真祖の吸血衝動の一種の痛み止めとして用意された人間だったが、やがて力を付けることで真祖の支配を破り逃げ出した最初期の死徒たちが「死徒二十七祖」と呼ばれるようになり、特に強力な吸血種の称号として、代替わりや欠番、または死徒以外の吸血種を座に迎えながらも、現在も世界の闇に君臨している。

直死の魔眼

モノの寿命を視覚情報として捉えることのできる眼。これが読み取って視覚化するのは単なる生命活動の終了ではなく、意味や存在における「いつか来る終わり」「死期」「存在限界」であり、「存在の寿命」そのものである。直死の魔眼所有者にとって「死」は黒い線と点で視認され、強度を持たない。魔眼所有者がこの「死」を切ったり突くと、対象(有機、無機を問わず、時にはより広義・上位概念上の存在も含む)を殺すことができる。

「死の線」はモノの死に易いラインを表し、線をなぞり断てば本体が生きていようとその部分は「死亡」し、結果として対象はどんなに強靭であろうと切断される。「死の点」は死の線の源でもあり、寿命そのもの。死の点を突けばそのモノの意味が死に至る。志貴が点を見るには極度の精神集中が必要となる[5]

直死の魔眼と称しているが、正しくは魔眼ではなく超能力に分類され、所持者の脳と眼球でワンセットである。見ることができる「死」は所持者の認識に左右される。対象物の中の限定的な部分に関する線や点だけを突くことも可能で、体内の毒物や病んだ内蔵などを限定して殺せば他は傷つけずに排除できるため、治療としての応用が可能。

直死の魔眼で殺せない対象
魔眼所有者が死を理解できないモノ、その時代において殺す(壊す)ことが不可能なモノ、死期が無いモノはその死も理解できないので線も点も視えず、殺すことはできない。それは人間である保持者の基準がその時代の人間の限界に準じるからである。

混血

かつて、ヒトならざるものと交わり力を得た人間の末裔。血の力を引き出すことで人間には無い異能を使い、先祖の血や個人によって能力は大きく異なる。ヒトならざるものの血を引く者が血の力を最大に引き出した状態を先祖還りまたは、魔を示す三大色を冠した紅赤朱(くれないせきしゅ)と呼ぶ。基本的に歳を重ねるごとに人以外の血は強くなっていき、魔としての意識がそれを抑えつける人の意思より強くなった状態を「反転」と呼ぶ。「反転」すると人らしい理性や道徳観が欠如し、ケモノじみた欲望のままに行動するようになる。紅赤朱など、そういった魔としての血が濃くなって人から「外れた者」を処罰する退魔の組織や血筋も存在し、家柄や時と場合によって混血も彼らと協力したり、最大の敵対者となったりする。




  1. ^ エキサイト ブックス現代作家ガイド―奈須きのこ(なすきのこ)
  2. ^ OVA『Carnival Phantasm 3rd Season』の初回限定版の特典。
  3. ^ TYPE-MOON 『月姫読本 Plus Period』 宙出版、2004年、183頁。ISBN 9784776790372
  4. ^ TYPE-MOON 『月姫読本 Plus Period』 宙出版、2004年、178頁。ISBN 9784776790372
  5. ^ a b TYPE-MOON 『月姫読本 Plus Period』 宙出版、2004年、184頁。ISBN 9784776790372
  6. ^ 奈須きのこ曰く「アルクェイドの4分の1くらいかな?一人頭の強さは。 サーヴァント一人だとアルクが勝つだろうけど、サーヴァント二人だとアルクがてこずってる間に後ろからプスッと……いけるかな。」「あと、通常アルクェイドはサーヴァント約2体分の個体能力ってことでひとつ。」とコメントしている。
  7. ^ ギルガメッシュなどの超火力のサーヴァントには特に。また彼の能力が宝具に依存するのも関係がある。コンプティーク2006年9月号 Fate道場Q&Aより。
  8. ^ その状態の彼女の怪物ぶりを表す例として、公園 - 学校間の約6kmを一分足らずで走破し(計算上では時速約360km以上で移動したことになる)、普段ならまだ勝負になる相手・シエルを一瞬で倒したことが挙げられる。
  9. ^ Current Code』での勝利メッセージより。
  10. ^ 例として、MELTY BLOOD Act Cadenzaでのとあるキャラのシナリオで、「いつかはヒロインになれる」と発言したところ、「聖杯」でも無理といわれるなど。
  11. ^ 「空櫃」とも。






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