戦時歌謡とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 漫画 > 漫画作品 > 軍歌 > 戦時歌謡の意味・解説 

戦時歌謡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/15 00:43 UTC 版)

戦時歌謡(せんじかよう)とは、「軍歌」の枠組みを根底に幅広く捉えた、十五年戦争期に発表された流行歌の総称[1]。使用者により意味が異なる曖昧で[1][2]、統一した客観的な基準に乏しい便宜上の呼称である[2]

西條八十主宰、大島博光編集の総合文芸誌『蝋人形』昭和13年12月号(1938年)には、読者の投稿作品を詩、童謡、短歌などとともに、「戦時歌謡」のジャンルを設けて分類している。1941年(昭和16年)の同誌(12巻12号)には「戦時歌謡」として「来たぞ国民徴用令(郡山・谷玲之介)」「従軍畫家に與ふる歌(熊谷・瀧村春介)」が掲載されており、「戦時歌謡」という呼称が広く全国に浸透していることが窺われる。

長田暁二によると、「戦時歌謡」は1961年(昭和36年)の自身による造語である、という[3]。戦後、1968年明治百年を契機とする復古基調や懐メロブームの中で、テレビ番組やレコードなどで、「軍歌」「戦時歌謡」「軍国歌謡」などの総称で受容された[1]櫻本富雄によると、1970年代頃に、「愛国歌」「愛国流行歌」「軍歌流行歌」「軍国歌謡」などが、「戦時歌謡」という名称に定着した、という[4]

脚注

出典

  1. ^ a b c 戸ノ下達也「軍歌・戦時歌謡」吉田裕森武麿伊香俊哉・高岡裕之編『アジア・太平洋戦争辞典』吉川弘文館、二〇一五年 (平成二十七) 十一月十日 第一版第一刷発行、ISBN 978-4-642-01473-1、171頁。
  2. ^ a b 戸ノ下達也「電波に乗った歌声」『音楽を動員せよ 統制と娯楽の十五年戦争 〈越境する近代5〉』青弓社、2008年2月7日 第1刷、ISBN 978-4-7872-2024-0、144頁。
  3. ^ 長田曉二『戦争が遺した歌: 歌が明かす戦争の背景』全音楽譜出版社、2015年6月15日 第1版第1刷、ISBN 978-4-11-880232-9、凡例。
  4. ^ 櫻本富雄『歌と戦争 みんなが軍歌をうたっていた』アテネ書房、2005年3月、ISBN 4-87152-235-0、17頁。



戦時歌謡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/10 16:19 UTC 版)

二式単座戦闘機」の記事における「戦時歌謡」の解説

『鐘馗呑龍新司偵』 1944年4月発表されキングレコードの戦時歌謡(軍歌)(時雨音羽作詞細川潤一作曲鬼俊英歌唱)。一〇〇式重爆撃機 呑龍一〇〇式司令部偵察機 新司偵とともに二式戦謳う

※この「戦時歌謡」の解説は、「二式単座戦闘機」の解説の一部です。
「戦時歌謡」を含む「二式単座戦闘機」の記事については、「二式単座戦闘機」の概要を参照ください。


戦時歌謡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 06:30 UTC 版)

麦と兵隊」の記事における「戦時歌謡」の解説

当時、「麦と兵隊」は競作歌謡化されたが、東海林太郎歌ったバージョンヒットした1938年昭和13年12月ポリドールから発売作詞:藤田まさと 作曲:大村能章 唄:東海林太郎 雑誌改造」に連載された「麦と兵隊」が評判になっていたのがきっかけで、陸軍報道部では早速これを歌にすることを決めて作詞藤田まさと依頼した藤田まさと当初麦と兵隊』中の孫圩(そんかん)での中国軍強襲後の火野述懐元に「ああ生きていた 生きていた 生きていましたお母さん・・・」という歌い出し文句書いた。ところが、軍当局から「軍人精神生きること目的ではない。天皇陛下のために死ぬことが目的だ」と大目玉食らい、そこで、「徐州 徐州人馬は進む・・・」という現行の歌詞書き直した作曲大村能章1962年没であるが、作詞藤田まさと1982年没であるため、日本国内において歌詞著作権2018年現在も有効である。

※この「戦時歌謡」の解説は、「麦と兵隊」の解説の一部です。
「戦時歌謡」を含む「麦と兵隊」の記事については、「麦と兵隊」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「戦時歌謡」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



戦時歌謡と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「戦時歌謡」の関連用語

戦時歌謡のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



戦時歌謡のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの戦時歌謡 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの二式単座戦闘機 (改訂履歴)、麦と兵隊 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS