富士山
英語:Mt. Fuji、Mount Fuji
静岡県と山梨県にまたがる、日本で最も高い山。標高3776メートルの独立峰である。
富士山は古くから、神仏が宿る霊峰として信仰の対象とされてきた。江戸時代には、関東地方を中心に「富士講」が組織されるなどして、富士山への登山および巡礼が盛んに行われるようになった。
また、富士山は浮世絵などの芸術作品のモチーフとして盛んに用いられ、日本の文化における象徴的な役割を果たしてきた。代表的な作品に、葛飾北斎の「富嶽三十六景」や、歌川広重の「東海道五十三次」、 横山大観の「群青富士」などを挙げることができる。文学における歌枕としても著名で、「万葉集」の時代からしばしば取り上げられている。
富士山は現代においても、日本人の「心のふるさと」として言及されることもあるなど、日本人の精神性と密接な繋がりを有している。国外においても、富士山は日本の象徴として捉えられている。
富士山を世界遺産に登録する運動は1990年代から行われてきたが、当初目標とされていた自然遺産への登録は、主にゴミ問題を原因として見送られた。その後、富士山の文化的価値を主眼に置いた推薦運動が進められた結果、2013年6月の第37回世界遺産委員会において、「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」として、富士山が世界文化遺産に登録されることが決定した。登録対象には、富士山周辺の神社、遺跡、洞窟、湖なども含まれている。
ふじ‐さん【富士山】
読み方:ふじさん
山梨・静岡両県にまたがる円錐状成層火山。日本の最高峰で、標高3776メートル。火口直径は約800メートル。宝永4年(1707)の噴火で中腹に宝永山ができ、その後約300年間噴火していない。山頂に浅間(せんげん)神社があり、古くから霊峰とされ、信仰登山が盛ん。5合目まで自動車道が通じる。平成25年(2013)、富士五湖・忍野八海・三保の松原を含む周辺地域や、浅間神社・御師(おし)住宅などとともに「富士山−信仰の対象と芸術の源泉」の名で世界遺産(文化遺産)に登録された。富士。不二山。不二。不尽山。富岳(ふがく)。芙蓉峰(ふようほう)。ふじのやま。ふじやま。
[補説] 富士の異称をもつ山
会津(あいづ)富士 磐梯山(福島)
秋田富士・出羽(でわ)富士 鳥海山(山形・秋田)
岩手富士・南部富士 岩手山(岩手)
蝦夷(えぞ)富士 羊蹄山(北海道)
越後(えちご)富士 妙高山(新潟)
近江(おうみ)富士 三上山(滋賀)
渡島(おしま)富士 駒ヶ岳(北海道)
薩摩(さつま)富士 開聞岳(鹿児島)
信濃(しなの)富士 黒姫山(長野)
諏訪(すわ)富士 蓼科山(長野)
丹後(たんご)富士 建部山(京都)
津軽(つがる)富士 岩木山(青森)
豊後(ぶんご)富士 由布岳(大分)
伯耆(ほうき)富士 大山(鳥取)
利尻(りしり)富士 利尻山(北海道)
若狭(わかさ)富士 青葉山(福井・京都)
富士山
名称: | 富士山 |
ふりがな: | ふじさん |
種別: | 特別名勝 |
種別2: | |
都道府県: | 2県以上 |
市区町村: | 山梨県、静岡県 |
管理団体: | |
指定年月日: | 1952.10.07(昭和27.10.07) |
指定基準: | 名10 |
特別指定年月日: | 昭和27.11.22 |
追加指定年月日: | |
解説文: | 万葉の昔から雄大美麗な姿を讚美され、いつの時代にも我が国土の象徴として崇仰されて来た海内隨一の名山である。山頂は旧火口孔を中心として海拔3776米の剣ケ峰、以下数峰にわかれ山腹に大室山その他の寄生火山を抱く、山腹から山麓にかけて大森林あり、原野あり、火山現象の種々な遺跡に富む北は五湖、南は駿河湾に、いたる広文な裾野を擁して錐状(コニーデ型)火山の標式的な美を形成している。山頂からは南北アルプスの高山群、関東平野、箱根連山、海上に伊豆諸島を遠望し、その視界八洲に及ぶ。 いつの時代にも雄大秀麗な容姿を讚美され、わが国土の表象として崇仰されて来た海内隨一の名山である。 |
ふじさん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/03 20:12 UTC 版)
ふじさん(英: Mt. Fuji)は、小田急電鉄小田原線と東海旅客鉄道(JR東海)御殿場線を直通運転する特急列車(ロマンスカー)である。2018年3月18日に「あさぎり」から改称された。
注釈
- ^ 松田駅の改札機は利用できず、駅窓口にて小田急線新松田駅入出場としての処理を受ける必要がある。
- ^ 小田急線内特急停車駅に設置される開口部の大きい専用ホームドアでも、戸袋部がMSE及び小田急30000形EXEの4号車と7号車の乗降口に干渉するため。
- ^ 1980年までは、SE車で「走る喫茶室」サービスを行なう全列車を森永エンゼルが担当していた(『鉄道ピクトリアル』通巻405号 p.166)。
- ^ 小田急トラベル、近畿日本ツーリスト、日本旅行の各社(小田急ロマンスカー公式ホームページより、2022年4月1日現在。過去にはJTB、東武トップツアーズ、京王観光、京成トラベルサービス、農協観光、びゅうプラザ、富士急トラベル、伊豆急行、名鉄観光サービス、阪急交通社、南海国際旅行、西鉄旅行でも扱っていたが、小田急側が船車券契約を縮小した)。
- ^ a b 沼津駅 - 御殿場駅間で発売されていた例。
- ^ JR東海の駅に設置された小田急SR端末からの発券で、地紋が異なる。
- ^ 小田急区間用の硬券特急券に、マルス端末から指定席券を発行した上で、同時に使用することで有効としている。
- ^ 小田急区間のみの利用であるにもかかわらず、料金補充券で発行し、さらにマルス端末から指定席券を発行した上で、同時に使用することで有効としている。
- ^ こちらは由布院の景観とされる朝霧にちなんだ命名である(『鉄道時刻表全百科』 p.43)。
- ^ 列車の号数が下り奇数・上り偶数になったのは1978年10月2日ダイヤ改正の時からで(『鉄道ピクトリアル』通巻546号 p.162)、それ以前は上下列車とも1号からの連番であった(『鉄道ピクトリアル』通巻546号 p.162)。
- ^ 運行開始当初は全区間とも全車指定席だった。
- ^ その後両車とも富士急行(のち富士山麓電気鉄道)に譲渡され、短縮・改造の上で富士急行線にて「フジサン特急」「富士山ビュー特急」として運行されている。
出典
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- ^ a b c 『鉄道ジャーナル』通巻545号 pp.26-27
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- ^ 『JR御殿場線内を含むシーズン別特別急行料金の廃止について』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2022年10月26日 。2022年10月27日閲覧。
- ^ 『シーズン別の指定席特急料金の見直しとグリーン車等への適用について』(PDF)(プレスリリース)JRグループ、2022年10月26日 。2022年10月27日閲覧。
ふじさん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 23:51 UTC 版)
「富士山 (曖昧さ回避)」の記事における「ふじさん」の解説
富士山 - 静岡県と山梨県の県境に位置する、標高3776mの日本最高峰富士山-信仰の対象と芸術の源泉 - 日本の世界遺産。上記の山域を含めて25件の構成遺産がある。
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ふじさん
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「富士山 (曖昧さ回避)」の記事における「ふじさん」の解説
富士山 (さくらももこ) - さくらももこが雑誌の形態で発表した作品 富士山 (多田武彦) - 多田武彦作曲の合唱組曲 富士山 - 電気グルーヴの楽曲。アルバムVITAMIN収録。 富士山 (映画) - 1974年製作のアメリカ合衆国の短編アート・アニメーション、 富士山駅(ふじさんえき) - 山梨県富士吉田市上吉田二丁目にある富士急行の駅。 ホリデー快速富士山・快速「富士山」 - 東日本旅客鉄道(JR東日本)・富士急行が新宿駅 - 河口湖駅間で運行する臨時快速列車。 ふじさん - 小田急電鉄・東海旅客鉄道(JR東海)が新宿駅 - 御殿場駅間で運行する特急列車。
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