鳥海山とは? わかりやすく解説

ちょうかい‐さん〔テウカイ‐〕【鳥海山】

読み方:ちょうかいさん

[一]秋田・山形県境にある火山裾野日本海岸にまで至る。標高2236メートル新旧二つ二重式火山複合したもの。最近では昭和49年1974)に噴火秋田富士出羽富士

[二]森敦短編小説集昭和49年1974刊行前年発表の「月山」と対をなす作品


鳥海山(秋田県・山形県)

 2236m 北緯390557秒 東経140度0256秒 (新山)(測定点)   ※座標世界測地系による
 2229m 北緯390558秒 東経140度0305秒 (七高山)(三角点)  ※座標世界測地系による
  鳥海山地図鳥海山の写真
                                  (写真クリック拡大:335KB)


概要

 玄武岩安山岩SiO2 5162%)の成層火山基底直径は、東西26km南北14km地形的には、なだらかで侵食進んだ西鳥海山とやや急峻新し溶岩地形をもつ東鳥海山に二分され、それぞれの山頂部山体崩壊によって生じた馬蹄形カルデラがある。
 活動史大きく3期区分される第1期はこの火山主体形成した時期第2期溶岩が西鳥海山の表面覆った時期第3期山体東部円錐形の東鳥海山が形成され時期西山火口からの溶岩流を含む)。約2,600年前、東鳥海山の山頂部崩壊して岩屑なだれ北から北西流下し、北に開く馬蹄形カルデラ生じた象潟きさかた)、由利原の多数流れ山はこの堆積物地形。同カルデラ形成後、カルデラ内山頂部付近活動続き溶岩流カルデラの約1/3を埋積した。
 東鳥海山の2つ中央火口丘のうち、新山(別名、享和岳)は、1801年噴火生じた溶岩ドーム有史後の活動は、1801年噴火以外は火山灰放出であった泥流生じやすい。
 別名、出羽富士秋田富士羽山

最近1万年間の活動

 約2万年前から、主に現在の山頂作る鳥海火山体の形成時期にあたる。一方縄文時代には山体西部火口噴火活動発生し溶岩流日本海達したその後、約2600年前には東鳥海火山体の山頂付近大規模な山体崩壊起こり、北に開いた馬蹄形カルデラ形成された。この時の崩壊堆積物象潟岩屑流呼ばれ、北~北西麓に広く分布している。その後の活動は、この馬蹄形火口内における溶岩流出水蒸気爆発主体である。歴史に残る1801年噴火活動がでは、新山溶岩ドーム形成された(1984中野19931974年には小規模な水蒸気爆発があった(宇井1975)。

記録に残る火山活動

  過去の火山活動履歴

※「概要」及び「最近1万年活動」については日本活火山総覧第3版)(気象庁編、2005)、「記録に残る火山活動」については前述活火山総覧及び最近観測成果よる。


火山活動解説資料

 気象庁実施した火山観測データ解析結果や、火山活動診断結果掲載します毎月1回上旬公表します
 2004年に鳥海山の調査観測実施しましたこのうち現地観測結果掲載しました最新号(2004年10月の火山活動解説資料(pdf:263kb))



鳥海山

名称: 鳥海山
ふりがな ちょうかいざ(さ)ん
種別 史跡
種別2:
都道府県 2県以上
市区町村 山形県飽海郡遊佐町秋田県由利本荘市森子矢島町にかほ市象潟町
管理団体 由利本荘市にかほ市
指定年月日 2008.03.28(平成20.03.28)
指定基準 史3
特別指定年月日
追加指定年月日 平成21.07.23
解説文: 鳥海山は山形県秋田県との県境またがり裾野日本海広げる独立峰火山標高2,236m)で、古代から現代に至る信仰の山である。大物忌神承和5年(838)を初見神階の奉授がくり返される大物忌神社祭神近世以降倉稲魂神農業神とされるが、古代の史料からは祭神大物忌神であり、鳥海山を神体山とするもので、その神名天変地異対す畏れ慎み意味する物忌」に発する考えられる月山神社同所祀られ神仏習合進行のなかで、「出羽国一宮両所大菩薩」等の呼称生んだ。鳥海山には山形県遊佐町吹浦岡、秋田県にかほ市小滝院内由利本庄市滝沢矢島の各登拝口があり、秋田県由利地方山形県庄内地方中心に信仰された。江戸時代には登拝口の間で鳥海山の祭祀をめぐる争いがあった。明治13年(1880)、鳥海山山頂社殿を「本殿」、吹浦岡に鎮座するふたつの大物忌神社をその「口ノ宮」とし、三社をもって国幣中社大物忌神社」とすることが決められた。
 古代国家辺境にあって古代には国家守護神として、また古代末から中・近世通じて出羽国中心的信仰の山として崇敬され、特に近世以降農業神として信仰された鳥海山の信仰の中心を担う大物忌神社は、古代から中・近世宗教・信仰実態を知るうえで重要である。
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鳥海山

読み方:チョウカイサン(choukaisan)

正称 鳥海山大物忌神社

教団 神社本庁

所在 山形県飽海郡遊佐町

祭神 大物忌神

神社名辞典では1989年7月時点の情報を掲載しています。

鳥海山

作者森敦

収載図書昭和文学全集 29
出版社小学館
刊行年月1988.2

収載図書森敦全集 第3巻 作品 3
出版社筑摩書房
刊行年月1993.1


鳥海山

読み方:チョウカイサン(choukaisan)

作者 森敦

初出 昭和49年

ジャンル 小説集


鳥海山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/06 02:09 UTC 版)

鳥海山(ちょうかいさん、ちょうかいざん[2])は、山形県秋田県に跨がる標高2,236mの活火山山頂となる最高標高2,236m地点は山形県側にある(飽海郡遊佐町)。山頂に雪が積もった姿が富士山に類似しているため、出羽富士(でわふじ)とも呼ばれ親しまれている。山形県では庄内富士(しょうないふじ)とも呼ばれている。古くからの名では鳥見山(とりみやま)という。鳥海国定公園に属する。日本百名山[3]日本百景の一つ。2007年(平成19年)に日本の地質百選に選定された。2009年(平成21年)に国史跡「鳥海山」として指定された。読みは、秋田県側で「ちょうかいさん」、山形県側で「ちょうかいざん」となっている。またかつて秋田県ではちょうげと称されていた[4]




「鳥海山」の続きの解説一覧

鳥海山

出典:『Wiktionary』 (2008/02/02 12:38 UTC 版)

固有名詞

ちょうかいさん

  1. 山形県秋田県との境に位置する活火山標高は2236mであり、東北地方第二位高峰

「鳥海山」の例文・使い方・用例・文例

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