秋田駒ケ岳とは? わかりやすく解説

あきた‐こまがたけ【秋田駒ヶ岳】

読み方:あきたこまがたけ

駒ヶ岳[二]


秋田駒ケ岳(秋田県・岩手県)

 1637m 北緯3945分40秒 東経140度4758秒 (駒ケ岳男女岳)(三角点)  ※座標世界測地系による

秋田駒ケ岳地図秋田駒ケ岳
                                 (click L-size 141KB)

概要

 玄武岩安山岩SiO2 4959%)の二重成層火山山頂部北東側北部カルデラ1.2km×1km)と南西側南部カルデラ3km×2km)が相接しており、 カルデラ形成期火砕流降下火砕物山麓火山東方分布する北部カルデラは女目岳(最高峰)などの火砕丘溶岩にほとんど埋積されており、カルデラ北縁から北西方溶岩流下している。男岳北部・南部カルデラ接合部西縁上の峰。南部カルデラには女岳小岳南岳火砕丘があり、それらからの溶岩流カルデラ底を覆いカルデラ南西縁から溶岩西方流下している。
 今世初頭までは北部カルデラ内の硫黄沈澱物から硫気の上昇が認められていた。また、山麓には温泉多くみられる有史以後水蒸気爆発しか知られていなかったが、1970年1971年の噴火では溶岩流流出し、小爆発をしきりに反復した。 別名、駒形山、御駒山

最近1万年間の活動

 約1.1~1.3万年前に山頂付近から規模大きなプリ二ー式噴火火砕流小岩井軽石生保内(おぼない)火砕流)の噴出、さらに水蒸気プリニー式噴火柳沢軽石)が発生し南北2つカルデラ形成された。その後カルデラ内で後カルデラ活動起こりプリニー式噴やブルカノ式噴火によって大量火砕流噴出し女岳小岳などの火砕丘形成された。カルデラ形成後の活動は約70004000年前に集中している(和知ほか:1997)。

記録に残る火山活動

  過去の火山活動履歴

※「概要」及び「最近1万年活動」については日本活火山総覧第3版)(気象庁編、2005)、「記録に残る火山活動」については前述活火山総覧及び最近観測成果よる。


火山活動解説資料

 気象庁実施した火山観測データ解析結果や、火山活動診断結果掲載します毎月1回上旬公表します
 最新号(2009年6月の火山活動解説資料(pdf:135kb)) (なお、2009年7月活動解説資料は、2009年8月7日発表予定です。)



秋田駒ヶ岳

(秋田駒ケ岳 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/28 04:46 UTC 版)

秋田駒ヶ岳(あきたこまがたけ)とは、秋田県仙北市岩手県岩手郡雫石町に跨る活火山である。十和田八幡平国立公園の南端。標高1,637m。全国に数多い駒ヶ岳のなかで最も高山植物の豊富な山としても知られる。日本二百名山の一つである。


  1. ^ 出典: 日本の火山 秋田駒ヶ岳 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター、2016年12月閲覧
  2. ^ 秋田駒ヶ岳火山 Akita - Komagatake Volcano 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
  3. ^ 和知剛ほか(1997)秋田駒ヶ岳のテフラ層序と噴火活動 火山 42(1), 17-34, 1997-03-07
  4. ^ IBC岩手放送「県内の活火山」2014年10月4日、5日OA IBC岩手放送
  5. ^ 有史時代の噴火記録 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
  6. ^ 秋田駒ヶ岳 有史以降の火山活動 気象庁
  7. ^ 大塚彌之助:秋田駒ケ嶽火山爆裂調査記 地震 第1輯 Vol.4 (1932) No.10 P593-607
  8. ^ 秋田縣駒嶽爆發調査報告 國富信一・鷺坂淸信 驗震時報第6巻 pp.155-180 (PDF)
  9. ^ 有史時代の噴火記録 - 1932年噴火 - 産業技術総合研究所
  10. ^ 有史時代の噴火記録 - 1970-71年噴火 - 産業技術総合研究所
  11. ^ 岡崎紀俊ほか(1990):秋田駒ケ岳・女岳の構造 火山. 第2集 35(4), 375-388, 1990-12-28
  12. ^ 木沢綏:1970-1971,秋田駒ヶ岳の活動機構と煙環現象 Papers in Meteorology and Geophysics Vol.23 (1972) No.2 p.136-147, doi:10.2467/mripapers1950.23.2_136
  13. ^ 気象庁|平成21年報道発表資料 "平成21年10月27日10時から秋田駒ケ岳に噴火警戒レベルを導入します"” (2009年9月30日). 2009年10月1日閲覧。
  14. ^ 出典: 秋田駒ケ岳の噴火活動史 - 諏訪彰、2016年12月閲覧
  15. ^ 出典: 秋田駒ヶ岳 有史以降の火山活動 - 気象庁、2016年12月閲覧
  16. ^ 出典: 日本の火山 田沢湖カルデラ - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター、2016年12月閲覧
  17. ^ 千葉治平『ふるさと博物誌』p.169-171
  18. ^ 『伊豆園茶話 15の巻』、石井忠行、新秋田叢書(9)、p.181


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