グロイザーX 製作・作風

グロイザーX

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/15 08:49 UTC 版)

製作・作風

原作は『冒険王』(秋田書店)で、コミカライズ版の『マジンガーZ』を手がけた桜多吾作。オープニングでは『マジンガーZ』の原作者である永井豪が監修として、クレジットされている[注 8]

内容は全体的にハードなストーリーが展開され、ガイラー帝国の侵略部隊の尖兵となった、かつての親友と戦わねばならなくなったヒロイン・リタの悲哀や、主人公の仲間やその関わり深い人々が戦いの中で命を落とすなど、悲惨なエピソードも描かれた。敵勢力のガイラー帝国は元来、異星の宇宙調査団だったが、タカ派勢力のクーデターにより侵略部隊と化したものであり、ガイラー星人もヤン博士とリタ親子に代表される平和主義者や、帝国の隊長にも意に反して、ゲルドン帝王の下で地球侵略のため戦うことを強要されている者が存在するなど、従来の単純な悪の権化としての敵組織とは一線を画す描写がなされている。

終盤は地球人とガイラー星人の平和主義者たちが、ガイラー帝国に立ち向かう、連続したストーリーが展開された。最終回では戦いが終わった後の後日談に多くの時間が割かれており、地球とガイラー星の未来への希望と、母星に帰還するリタと譲の別れが描かれ、物語が締めくくられた。

戦闘シーンにおいては人型に変形することはできるが、飛行形態が基本という主人公機。同じく飛行形態が基本の敵ロボット。人型に変形しての格闘戦はあまりなく、大半が空中戦で決着がつく戦闘シーンなど、他の永井作品には例のない変則的な要素が盛り込まれた。

1980年代までは『全怪獣怪人大百科』[注 9]ケイブンシャ)に掲載される程度だったが、[1]1990年代になり、各メディアで取り上げられ、その重厚な内容が知られるようになった。

ナック社長の西野聖市によれば、永井豪が当時『マジンガーZ』をめぐって、東映を相手に裁判を始め、東映が「一切、永井豪の作品をやらない」という姿勢を見せたため、ナックに持ちこまれた企画だったという[2]。一方、双葉社刊『永井豪TVアニメ大全』によれば、発端はナックの独自企画だったものに、ナック側が企画の総纏めをダイナミック側に持ち掛けたものとされており、その裏付けとして菊地忠昭の証言や、ダイナミックプロの名が企画書に登場したのが第2稿以後である点が示されている。

前述の通り、東映とのトラブルがきっかけとした作品であることに加え、マジンガーシリーズやゲッターロボシリーズなどの永井豪の作品とは完全に独立したストーリーであるためにメディアへの露出は少なく、現在まで、リメイクやスーパーロボット大戦シリーズなどへの登場例はない。例外的に、2000年にダイナミック企画の創立25周年記念として制作された『ダイナミック スーパーロボット総進撃』にゲスト出演している。


注釈

  1. ^ いずれもノンクレジット。小森昭宏宮内國郎については、他のアニメ(『アストロガンガー』及び『チャージマン研!』)からの流用。
  2. ^ 1977年1月20日の第5話、1月27日の第10話、2月17日の第13話の再放送を含む。実際は全36話。
  3. ^ 放映当時の一部の玩具ではこの表記のタイトルロゴを使用している。
  4. ^ グロイザー・ジェットとも呼称される。
  5. ^ グロイザー・タンクとも呼称される。
  6. ^ グロイザー・シャークとも呼称される。
  7. ^ 永井豪の代表作『マジンガーZ』(1972年放送)は全長18m、総重量20t。同時期の同等の大きさのロボットとしては『UFO戦士ダイアポロン』(120m)があげられる。
  8. ^ 永井本人は「ノータッチだった」と証言(『アニメージュ』1984年5月号より)。
  9. ^ 1981年までは、アニメ作品の敵キャラクターも掲載していた。
  10. ^ 当初、オープニングでの表記は「安藤豊」と誤植されていた。のちに訂正されている。

出典

  1. ^ 掲載されたのは空爆ロボのみで、各話の隊長に関する記述は一切ない。
  2. ^ 『バトルホーク大図鑑』 (WILD GEEKS) p.76
  3. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1977年(昭和52年)3月、テレビ欄。
  4. ^ 日刊スポーツ』1976年12月3日 - 1977年4月8日付テレビ欄。
  5. ^ a b 河北新報』1976年8月27日 - 1977年3月25日付テレビ欄。
  6. ^ a b 『日刊スポーツ』1977年1月14日 - 1977年4月12日付テレビ欄。
  7. ^ a b 『日刊スポーツ』1976年10月7日 - 1977年3月31日付テレビ欄。
  8. ^ a b 『日刊スポーツ』1976年10月7日付テレビ欄。
  9. ^ a b 『北國新聞』1976年10月4日付朝刊、テレビ欄。
  10. ^ a b 『中国新聞』1976年10月8日 - 1977年4月8日、テレビ欄





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