カフェトゥーバ カフェトゥーバの概要

カフェトゥーバ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/12 15:32 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
カフェトゥーバを注ぐ

カフェトゥーバはギニアペッパーグローブ英語版ウォロフ語djar[1]や、時にはグローブなどの香辛料をブレンドしたコーヒーである。ギニアペッパーをブレンドすることで別の飲み物に生まれ変わる。コートジボワールガボンからセネガルに輸入されたギニアペッパーに や他の香辛料を挽いたコーヒー豆とブレンドし焙煎する。ドリップコーヒーのようにコーヒーフィルターを使用する。

カフェトゥーバの名はセネガルの聖都トゥーバに因んでいる。ガボンからの国外追放から復帰した1902年にシャイフアマドゥ・バンバ英語版が創設したイスラム同胞団Mouride 同胞団で伝統的に飲用されている[1][2]。式典や記念行事、Magal of Toubaで供されている[3]

近年、カフェトゥーバは飲料としてセネガル国内外、宗派を問わず広まりつつある[4]世界銀行2009年の世界的不況の結果、セネガルの貧困地域では輸入コーヒーに打ち勝ち、市民権を得たようであると報告している。その中で、セネガルのレストランオーナーは、「我々は朝食にトゥーバコーヒーを出したくはないのだが、不況のため子供でさえ、たくさん飲んでいるのだ」と述べている[5]。小規模ではあるがセネガル国外への輸出も行われている[6]ギニアビサウでは、数年前まで全く知られてなかったが、今では最も人気のある飲み物となっている[7]。カフェトゥーバはインスタントコーヒーとしての消費量が増加傾向にある。最も有名なメーカーはネスカフェである。対して西アフリカ全体での消費量は減少している。ネスカフェのインスタントコーヒーはカフェトゥーバとの競合対策として発売された「ネスカフェ ジンジャー&スパイス」という商品である[8]

脚註

Cheikh Guèye, « Entre frontières économiques et frontières religieuses : le café Touba recompose le territoire mouride », in Jean-Luc Piermay et Cheikh Sarr (dir.), La ville sénégalaise. Une invention aux frontières du monde (in French), Karthala, 2007, p. 137-151. ISBN 978-2-84586-884-7.

外部リンク




  1. ^ a b BBC Afrique (2012年8月15日). “Café Touba, du bonheur plein la tasse” (フランス語) (Reprint). seneweb.com. http://www.seneweb.com/news/Societe/cafe-touba-du-bonheur-plein-la-tasse_n_74687.html 2013年1月1日閲覧。 
  2. ^ Sophie Bava et Cheikh Guèye, "Le grand magal de Touba. Exil prophétique, migration et pèlerinage au sein du mouridisme," (in French) Social Compass, 2001.
  3. ^ Amar Samb, "Touba et son "magal"" ; Bulletin de l'IFAN, (in French) vol. XXXI, series B, no. 3, juillet 1969, p. 733-753.
  4. ^ Ross, Eric (2011). Globalising Touba Expatriate Disciples in the World City Network. Urban Studies. 48(14): 2929−2952.
  5. ^ Heltberg, Rasmus; Hossain, Naomi; Reva, Anna, eds (2012). Living Through Crises: How the Food, Fuel, and Financial Shocks Affect the Poor. New Frontiers of Social Policy. Washington, DC: 世界銀行. p. 223. doi:10.1596/978-0-8213-8940-9. ISBN 978-0-8213-8940-9. OCLC 769421434. http://books.google.com.fj/books?id=ai26OkTi73QC&printsec=frontcover#v=onepage&q&f=false 2013年1月4日閲覧。. 
  6. ^ Firdaws Café Touba. “Café Touba en ligne” (フランス語). 2012年9月5日閲覧。
  7. ^ Allen Yero Emballo. Guinée-Bissau : le café touba, une boisson appréciée [Guinea-Bissau: Café Touba, an appreciated drink] (radio) (フランス語). Guinea-Bissau: ラジオ・フランス・アンテルナショナル. 4 January 2013閲覧
  8. ^ Hocquet, Anne (2011年6月28日) (PDF). FMCG multinationals in Africa: An illustration of the BoP debate (Thesis). Supervised by Christine Rodwell. HEC Paris.. p. 15. http://www.hec.fr/content/download/53297/473276/file/SBEP%20Paper%20-%20Anne%20Hocquet.pdf 2013年1月4日閲覧。 


「カフェトゥーバ」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カフェトゥーバ」の関連用語

カフェトゥーバのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カフェトゥーバのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカフェトゥーバ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS