本調査とは? わかりやすく解説

本調査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 22:26 UTC 版)

砂原遺跡」の記事における「本調査」の解説

2009年平成21年9月15日から2週間予定で本調査に踏み切る砂原遺跡発掘調査団を結成した調査初日9月15日午前中出雲市教育委員会埋蔵文化財担当責任者打ち合わせ午後遺跡に着く。トレンチ台地上に設定発掘場所は南北に7メートル東西4メートル28平方メートル遺跡広さからすれば小さな窓を開けるようのもので、目指す石器掘り当てるのは運任せである。パワーショベルで約20センチメートル厚さで土を剥いでいった。Ⅰ~Ⅴ層まで遺物出ず層の古土壌層の最上部に微量鬼界アカホヤ火山灰姶良Tn火山灰火山ガラス多量に含まれていることは分かっていた。上層スキ取り二日半懸かった。地表1.5メートルのところで重機での掘削止め手彫り切り替えた。 この発掘調査には、旧石器遺跡堆積環境解明という目的その後科学的な分析に耐えられるデータ収集することを主眼置いたこのような考古学調査方法自然科学的な手法限りなく近づけることになる。トレンチ内を1メートル四方グリッド区切り一つグリッド一人担当し隣接するグリッドとも合わせトレンチ全体が同じ高さになるように掘る。これを「スライス掘り」と呼ぶ。長さミリ砕片(石屑)は言うに及ばず、1~2ミリの炭粒でさえも見逃さない。この調査法有効性1980年代長崎県国見町(現雲仙市)にある百花台東遺跡の発掘証明されている。石器や礫が出土すると竹ベラ竹串使って慎重に輪郭出し色々な観察の末に取り上げる。さらに、スライス掘り生じた排土グリッドごとに土嚢袋に収納し後で見逃され遺物回収する掘り進むと旧地表面乾裂面が見つかった。その面上で炭粒や木葉形の炭化物見つかる。炭粒は人が火を焚いたことと関係するかも知れない乾裂面はⅥa層中、Ⅵa層とⅥb層の境界面、Ⅵb中でもつかっている。Ⅵa層中から直径5ミリメートルほどの管状ないし紡錘状の高師小僧たかしこぞう)も検出された。さらの出土した石器・礫の表面には褐鉄鋼二酸化マンガン付着するものがあった。直立した高師小僧Ⅵb層中で確認されている。遺物包含層であるⅥa層・Ⅵb層から出土する礫のサイズ径数センチから拳大ほどでサイズそろっていた。Ⅵa層から出土した石器・礫が多くⅥbからは出土数が少なかったⅥa層からの礫は角礫・亜角礫が約7割である。出土平面分布集中域が認められるまた、Ⅵa層・Ⅵb層の礫種は珪化流紋岩・弱珪化流紋岩比率増加する調査行った和人は、これを自然現象説明するより自然現象以外の要因関与した解釈するしかないとし、人の関与があったのではないかとする。

※この「本調査」の解説は、「砂原遺跡」の解説の一部です。
「本調査」を含む「砂原遺跡」の記事については、「砂原遺跡」の概要を参照ください。

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