本論証に対する誤解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/12 07:27 UTC 版)
「自然に訴える論証」の記事における「本論証に対する誤解」の解説
この種の主張には誤りがいくつか存在する。主なものを3点紹介する。 「正常さ」と同一視される。これは「自然な」と言う言葉は感情的な意味合いが強いためである。 しかしこれは偏見の一種である。 曖昧な定義しか持たない。何かを「自然である」や「自然な」と言ったとき、その言明が正しいかどうかは「自然」の定義次第である。 あらゆる自然食品、たとえば”オールナチュラル”な小麦がある。しかし小麦は人為選択によって、既に変更が加えられている。 この議論は好ましくない特性が自然であると言う反論、あるいは不自然であるが好ましいことによって即座に退けることができる。例として老化、病気、死は自然である。 現代医療は不自然だが無数の命を救っている。 この誤りは食品のラベル、広告、代替食事療法で見られる。食品ラベルには製品が安全であると主張するためにしばしば「オールナチュラル」というフレーズが用いられる。野生のハーブや植物が常に安全であると言う考えは、自然で見つかる多くの植物毒(ドクニンジン、なす科の植物、毒キノコ)や、ハーブが持つ可能性がある副作用を無視する。製品がすべて「自然」かどうかはその安全性や効果を判断する際には無関係である。
※この「本論証に対する誤解」の解説は、「自然に訴える論証」の解説の一部です。
「本論証に対する誤解」を含む「自然に訴える論証」の記事については、「自然に訴える論証」の概要を参照ください。
- 本論証に対する誤解のページへのリンク