めいよ‐じょたい〔‐ヂヨタイ〕【名誉除隊】
名誉除隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/28 00:03 UTC 版)

名誉除隊(めいよじょたい、英:honorable discharge)とは米国の軍人が軍隊を退役する除隊の形態のひとつである。対義語は不名誉除隊[1]。
概要
アメリカ軍では、軍人としての勤務成績が概ね良好で、軍法会議または民事訴訟などの対象にならなかった場合に、退役時に名誉除隊証書が交付される[1]。3年以上の軍歴を有する名誉除隊者には「善行章」(en:Good Conduct Medal)も授与される。
普通除隊でも福利厚生・社会保障・年金をカバーするGI法による基本な支援を受けられるが、名誉除隊ではさらに保障制度が手厚くなり、駐屯地などからの引越に必要な資金の給付、就職支援、葬儀・埋葬費用の支援、大学進学の奨学金などが受けられる[2]、また民間でもローンの金利優遇、手数料無しでワンランク上のクレジットカードへ変更などの優待プログラムを用意する会社も多い。
アメリカ社会では軍歴が重視されるため、名誉除隊の資格の社会的認知は高い。州によっては公務員(警察官・保安官補・消防職員)や名誉職になるための必要条件や優遇条件(採用試験の簡略化)になっていたり、市民権審査で優遇される[注 1]など、資格の有無が再就職やその後の人生に影響を及ぼすケースも少なくない。名誉除隊の資格は試験などを通じて取得するものではないが、事実上は国家資格のひとつとなっている[3]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b 松村明編『大辞泉【第二版】下巻』(小学館、2012年) 3564頁参照。
- ^ “Dishonorable Discharge: Everything You Need to Know”. Military.com. 2025年4月24日閲覧。
- ^ 名誉除隊の制度については、加藤喬著『名誉除隊』(並木書房、2005年)に詳しい。
参照文献
- 加藤喬著『名誉除隊』(並木書房、2005年)ISBN 4890631941
- 松村明編『大辞泉【第二版】下巻』(小学館、2012年) ISBN 4095012137
関連項目
名誉除隊
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「グッドモーニング, ベトナム」の記事における「名誉除隊」の解説
しかしその後、ディッカーソンはクロンナウアに名誉除隊を言い渡す。クロンナウアが「親友」だと思っていたツアンは、実は南ベトナム解放民族戦線の一員で、GIバー爆破の下手人。“ツアン”も変名だったのだ。アン・ラクという、南ベトナム人にとってさえ危険な地域をクロンナウアを追って行き、2人を連れ帰らすことが出来たのもそのためであった。 クロンナウアはディッカーソンに捨てぜりふを残して去る。怒って追いかけようとしたディッカーソンをテイラーが制止し「君はあまりにやり過ぎだ、グアムへ異動だ」と告げる。テイラーはディッカーソンがアン・ラクが危険だと知りながら、クロンナウアに取材に行く許可を出したことを知っていた。ディッカーソンは横紙破りを繰り返すクロンナウアを戦死させるつもりだったのだ。兵士を癒すことが目的のAFNに、ディッカーソンの異常なまでの非情さと冷酷さは必要ないとの判断である。 クロンナウアは英語教室へ行き、トリンに「ツアンを助けたから除隊になった、彼の正体がばれた為彼の身が危ない、すぐに彼のところに連れて行け」と説得する。ツアンを見つけたクロンナウアは必死で追いかける。途中で見失ったクロンナウアは「親友だったのに、信じていたのに、敵だったなんて!」と叫ぶ。ツアンはその声に答えて姿を現し、「アメリカ軍の無差別攻撃で自分の母や周りの人達を亡くしたのだ、敵は自らの利益のためにベトナムで戦うお前達じゃないか」と、涙ながらに反駁して姿を消す。親友との辛い別れと、アメリカ軍による南ベトナムへの「支援」は、実はアメリカによる一方的な善意の押し付け(を建前にした利益確保)であったという真実に、クロンナウアは悲嘆に暮れる。 タンソニャット基地に戻る前に、サイゴンの英語教室の生徒達と、ボールが無いので果物で代用してソフトボールをする。その場にトリンが最後の別れを言いに現れる。帰りのユナイテッド航空の旅客機に乗る寸前、クロンナウアは、ガーリックに自分が担当する最終回の録音テープを託す。
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