semantic webとは? わかりやすく解説

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セマンティック‐ウェブ【semantic web】


セマンティックWeb

読み方セマンティックウェブ
【英】SemanticWeb

セマンティックWebとは、Webサイトが持つ意味をコンピュータ理解させ、コンピュータ同士で処理を行わせるための技術のことである。情報の意味Semantics)をコンピュータ自身理解させることで、人を仲立ちさせることなく情報やりとり行わせることができる。WWW関連技術創始者であるティム・バーナーズ・リーによって提唱された。

現況では、コンピュータWebサイトへのアクセス手段、あるいは表示媒体として機能している。表示され情報は、人間直に読んで操作を行うことによって処理される今はまだ、「コンピュータ自身Webサイト情報解釈して自ら処理を行う」といった構造はもっていない。セマンティックWebでは、コンピュータの力によってデータの意味データ間の関連定義することが可能となる。情報自動的に収集したり、有益な情報選定したりを、コンピュータによって行わせることができるようになる

セマンティックWebにおいてはコンピュータWebサイト情報理解させるために、XMLベースとしたメタデータ用いられる。このメタデータ記述するためのフレームワークが「RDF」(Resource Description Framework)と呼ばれるRDFによってタグ付けされたメタデータコンピュータ解釈可能にし、情報自動的に整理処理することを可能にする。

セマンティックWebは、認証技術などの問題で、現在はWebのような開け放たれネットワーク利用することは困難な状況にある。セマンティックWebがインターネットにおいて完全に実現すればWeb上に散在する情報統合して一個データベースとして活用できたり、コンピュータ関連技術に弱い人にも効率的な情報処理ができるようになったりと、画期的なネットワーク社会実現するだろうと期待されている。


セマンティック・ウェブ

(semantic web から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/07 05:55 UTC 版)

セマンティック・ウェブ: Semantic Web)は W3Cティム・バーナーズ=リーによって提唱された、ウェブページの意味を扱うことを可能とする標準やツール群の開発によってワールド・ワイド・ウェブの利便性を向上させるプロジェクト。セマンティック・ウェブの目的はウェブページの閲覧という行為に、データの交換の側面に加えて意味の疎通を付け加えることにある。

現在のワールド・ワイド・ウェブ上のコンテンツは主にHTMLで記述されている。HTMLでは文書構造を伝えることは可能だが、個々の単語の意味をはじめとする詳細な意味を伝えることはできない。これに対し、セマンティック・ウェブはXMLによって記述した文書にRDFOWLを用いてタグを付け加える。この、データの意味を記述したタグが文書の含む意味を形式化し、コンピュータによる自動的な情報の収集や分析へのアプローチが可能となると期待されている。オントロジーを扱う階層まではW3Cにより標準化されているが、それ以上の階層の開発は難しいため、実現と標準化には長期間掛かると予想されている。また、既存のWebサイトに対するメタデータ付与の作業が必要であるため、Web全域への普及に関しても長期間掛かると予想されている。

セマンティックウェブはXMLXML SchemaRDFRDF Schema英語版OWLなどの標準およびツール群から構成されている。「OWL ウェブ・オントロジー言語概要」[1]はセマンティックウェブにおけるこれら標準およびツール群の機能・関連について述べている。

近年では、Google検索のリッチスニペットなどの応用例が存在する[2]

Web 3.0との関係

バーナーズ=リーの理論によると、現世代のWeb 2.0までのウェブはまだ「ドキュメントの網」。次は「データの網」の具現が課題であり、それがWeb 3.0である。Web2.0上の全てのSVGの関係性と大量の横断的データが統合されたセマンティックウェブにアクセスできる時に実現が可能になるのではないかとしている(2006年)[3]

脚注

  1. ^ OWL Web Ontology Language Overview
  2. ^ Introduction to Structured Data” (英語). Google Developers. 2017年3月25日閲覧。
  3. ^ “A 'more revolutionary' Web”. NYTimes. (2006年5月23日) 

関連項目

参考文献

外部リンク


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