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サビトリ 【Savitr】

インドベーダ神話中の神で万物に光と熱を送って刺激するという太陽神(名は刺激鼓舞意味する)。マドラ王がサビトリ神に願掛けして生まれた娘サービトリー姫の婚約者への純愛物語は「サービトリー物語」として理想貞女を語る叙事詩となっている。またサビトリに捧げる「サービトリー讃歌」があり、韻形形式からガーヤトリー讃歌とも呼ばれヒンドゥー教徒毎朝夕の礼拝にこれを唱える

サヴィトリ

(savitr から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 13:39 UTC 版)

サヴィトリサンスクリット: सवितृ, Savitṛ)は、インド神話における太陽神の1つである。「鼓舞者」、「激励者」、「刺激者」などの意で、太陽が陽光によって万物を刺激、鼓舞し、活動を促す1側面を神格化したもの。そのためバラモン階級の人間が最も神聖視し、毎朝唱える讃歌ガーヤトリーサーヴィトリーとも呼ばれる[1]

リグ・ヴェーダ』では10篇ないし11篇の讃歌を持ち、スーリヤのほか、ヴァルナアリヤマンバガといった神々と結びつけられている。サヴィトリは黄金の眼と[2]、黄金の両腕を持ち[3]、黄金の車に乗る[4]。サヴィトリは生物、無生物を問わず万物を刺激し、それによって宇宙を維持するが、1日の終わりには人々に眠りをもたらす。

神話ではサヴィトリは、バガ、プーシャンとともに身体毀損の伝承を持つ。彼はダクシャの祭祀か、あるいは別の重要な祭祀の場で両腕を失ってしまう。『マハーバーラタ』などでは彼の腕を切り落とすのはシヴァルドラ)神であるが、『カウシータキ・ブラーフマナ』(4・13)では神々が行ったある重要な祭祀のおり、神聖な供物(プラーシトラ)をサヴィトリに捧げると、供物はサヴィトリの両腕を切断し、続いてバガの両眼をつぶし、プーシャンの歯を全て吹き飛ばしたとされる。神話学者ジョルジュ・デュメジルはこの神話におけるサヴィトリ、バガを、隻眼隻腕の神と比較している[5]

サヴィトリは後世、アーディティヤ神群の1つとされるようになった。

脚注

  1. ^ 『リグ・ヴェーダ讃歌』解説、p.33-34。
  2. ^ 『リグ・ヴェーダ』1巻35・8。
  3. ^ 『リグ・ヴェーダ』1巻35・9。
  4. ^ 『リグ・ヴェーダ』1巻35・2。
  5. ^ ジョルジュ・デュメジル『ミトラ=ヴァルナ』10章「サヴィトリとバガ」。

参考文献



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