W‐OAMとは? わかりやすく解説

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W-OAM

フルスペル:WILLCOM Optimized Adaptive Modulation
読み方ダブリューオーエーエム

W-OAMとは、ウィルコム提供する高度なPHSデータ通信規格の名称である。通信状態に応じて通信方式自動的に切り替えることが可能となる。

W-OAMは、利用可能電波の状態に応じて、より高速変調方式自動的に選択することができる。具体的には、通常の場合であれば現在最も一般的に利用されている変調方式QPSK4位相偏移変調)が用いられるが、電波状態が良好な時にはQPSKよりも高速変調方式である8PSK8位相偏移変調)で変調する方式切り替えられる

W-OAMに対応するエリア内でW-OAMを利用した場合データ通信速度最大通常の1.6倍(最大408kbps)程度通信速度実現されるという。電波状態が良好なときには高速快適なデータ通信行なうことができる。

他方電波状態が不安定な時には、より安定性が高いBPSKバイナリ位相偏移変調)による変調へと自動的に方式切り替えられる電波状態が悪いときには安定した方式通信行なうことにより、信号ひんぱんに途切れるストレスからは解消される

W-OAMは2006年2月下旬より、都市部中心に順次拡大されて行く見込みとなっている。月額料金などの料金体系には変更がなく、従来どおりの利用料金で快適な通信行なうことが可能になる。W-OAM対応端末も、2月下旬よりNECなどのメーカーから発売される予定である。


参照リンク
プレスリリース~高度化通信規格「W-OAM」の導入(WILLCOM)
携帯電話のほかの用語一覧
PHS:  PメールDX  ドッチーモ  W-SIM  W-OAM  WILLCOM CORE  WILLCOM CORE XGP  XGP

W-OAM

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/22 04:20 UTC 版)

W-OAM対応と目される8エレメントの新型基地局 2004年
W-OAMに対応したW-SIM、「RX420AL」を挿入した状態のWS002IN (DD)

W-OAM(ダブリュ・オーエーエム、ウィルコム・オーエーエム)は、ウィルコム(現Y!mobile)の高度化PHSを使用して提供されていた通信サービスの名称。WILLCOM Optimized Adaptive Modulationの略。

概要

PHS規格の変調方式を改良し、データ通信の高速化・カバーエリアや屋内浸透度を向上させたものであり、「高度化PHS」の一種であった。かつて次世代PHSと称されていたXGP規格とは無関係である。

W-OAM(W-OAM typeGを含む)により通信しようとする場合には、W-OAM / typeGに対応した端末を使用して、W-OAMに対応した基地局と通信する必要があった。通信しようとする基地局側がW-OAMに対応していない等の場合には、自動的に従来(現行PHS)の変調方式(1x/32kbps)により通信する。なお、ここで言う1xとは、「

音声通話におけるW-OAM

音声通話時には、従来のQPSKによる通信(32kbpsADPCM)に加えて、低速だがエラーに強いBPSKによる通信も用いられる(対応音声端末のみ)。この場合、音声符号化方式は16kADPCMとなる。従来のQPSKによる通信に比べ、通話時にも実効上の移動耐性・屋内浸透性が若干上がるとされている。

対応端末

データ通信端末

音声端末

  • W-OAM typeG対応(BPSK/QPSK/8PSK/16QAM/32QAM/64QAM)

スマートフォン

  • W-OAM対応(BPSK/QPSK/8PSK)

W-SIM(通信モジュール)

  • W-OAM対応(BPSK/QPSK/8PSK)
  • W-OAM typeG対応(BPSK/QPSK/8PSK/16QAM/32QAM/64QAM)

W-OAM対応W-SIMが接続可能なSIM STYLE端末

料金など

従来の料金プランでそのまま利用ができ、別途オプション料金は不要であった。W-OAM通信およびW-OAM typeG通信を利用したために別途課金されることはなかった。なおパケット従量課金制の料金コース等を契約中の場合でも、高速化した分だけ単位時間あたりのパケット消費量が増加することになるが、あるデータをダウンロードするのに必要な総パケット量に変化が生じるわけではないので、ダウンロードに要する時間が短縮されるだけで料金に変化はなかった。ただし、高速化によって快適になったために以前より総パケット量を増やすような通信をすれば、料金は上がることに繋がった。

なお、中継基地局であるホームアンテナ(レピーター)にはW-OAM/typeG通信や8xパケット通信に対応したものは2007年2月現在で存在しなかった。ただし、W-OAM/typeG通信においては、ホームアンテナを経由せずともBPSK変調により、低ビットレートながら実効上の屋内浸透性を向上させた通信を行うとされていた。

脚注

  1. ^ a b 【WIRELESS JAPAN 2006】エービットブースで“次世代PHS”の姿が見えた!:デジタルARENA
  2. ^ a b c d Unveils Base Band LSI, Compliant with Advanced PHS Standard | OKI Global(英語)
  3. ^ WILLCOM沖縄|PHS高度化通信規格「W-OAM」の高速化について 【WILLCOM FORUM & EXPO 2007】 近氏、次世代PHSの強みをアピール
  4. ^ 【ワイヤレスジャパン報告】エイビットブースのPHSチップロードマップに「AX30Pシリーズ」のサンプル出荷開始を確認:デジタルARENA
  5. ^ W-OAMのイメージ
    2006年のウィルコムは「ADVANCED & COMFORTABLE」
  6. ^ WILLCOM|ますます速く快適に 基地局のIP化を実施

関連項目

外部リンク


W-OAM

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/01 15:52 UTC 版)

「W-OAM」の記事における「W-OAM」の解説

2006年2月23日の「W-OAM」サービス開始時は、従来QPSK加えて、より高速8PSK(1x/51kbps)、より低速だがエラーに強いBPSK(1x/13kbps)が採用された。 現在W-OAMは、データ通信専用端末のほか、W-SIM音声端末一部にも採用されている。 (対応チップセット) AX20PシリーズP2チップセット):スロットダイバーシティー、ハーフレート無手順パケットコアモジュール標準。 (対応チップセット) ML7257:スロットダイバーシティー、ハーフレートCPU=ARM7TDMI。

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「W-OAM」を含む「W-OAM」の記事については、「W-OAM」の概要を参照ください。

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