W.No.14075
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/29 09:48 UTC 版)
「竜崎鉄道1号蒸気機関車」の記事における「W.No.14075」の解説
竜崎鉄道では、初代No.2の動作が好調とは言い難かったこともあって762mm軌間時代を通じて主力機関車として使用された。 もっとも、第3動軸の中心から後部端梁まで1,956mm(6フィート5インチ)と第1・第3動軸間の軸距(1,650mm)よりも大きなオーバーハングを備えるこの機関車には、運転速度を上げると運転台後部が大きく振られる恐れがあった。そのため竜崎鉄道ではこの問題を解決するために従輪を1軸追加して対処している。 また、開放的な設計の運転台は降雨時などに不便であったためか、後に側面開口部へ引き戸式の木戸を外付けしていたことが残された写真で確認できる。 1915年の竜崎鉄道線の全線改軌により廃車となった後、しばらく買い手を探して保管されていたが、1921年にやはり不要となったNo.2(2代)や客貨車と共に開業準備中の赤穂鉄道へ譲渡され、同社で1形1となった。 赤穂での入線に際しては2形2となった旧竜崎No.2と共に地元の保坂鉄工所で整備され、この際に従輪を撤去、新造時と同じ軸配置Cに復元されている。 赤穂鉄道ではその特徴的な外観から「カメさん」と呼ばれ親しまれたとされる。もっとも、従輪を撤去したために運転速度を上げると蛇行動により運転台周辺が激しく揺さぶられる問題が再び発生するようになっており、脱線事故の発生回数が多かったと伝わっている。 赤穂では約15年使用された後、老朽化で1936年に廃車、その後赤穂機関庫で解体された。
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