エクスプレス‐カード【ExpressCard】
ExpressCard
ExpressCardとは、PCカードの規格を策定しているPCMCIAによって2003年に発表された、PCカードの後継規格となる拡張カードの規格である。
ExpressCardが提供する機能はPCカードと同様で、1つのカードスロットを利用してメモリカードアダプタやLANカード、拡張インターフェースといった複数の機能を利用可能にするものである。PCカードとExpressCardとの間に互換性はなく、それぞれ形状も異なる。
ExpressCardでは、PCとの接続インターフェースにUSB 2.0、PCI Expressのどちらかが利用されている。PCカードがパラレルインターフェースの転送方式であったのに対して、ExpressCardではシリアルインターフェースが採用されており、より高速なデータ転送を実現している。また、ExpressCardはホットスワップに対応しており、電源を入れたまま抜き差しすることができるようになっている。
ExpressCardはPCカードに替わる規格として、家庭用のノートPCを中心に徐々に普及しつつある。
参照リンク
Official Home Page for ExpressCard Technology from PCMCIA - (英語)
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ExpressCard
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 14:03 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動Express Card(エクスプレスカード)は、PCカードに代わるパソコン(ノートパソコン)用小型カード型インターフェース、およびその規格による拡張カード。IBM、インテル、テキサス・インスツルメンツ、デル、ヒューレット・パッカード、マイクロソフト、レキサー・メディア、SCM Microsystemsといった各社の協業で、規格策定団体PCMCIAにおいて2003年に策定された。
概要
PCカードの後継として開発されたものである。PCカードがデスクトップPC用の拡張バス規格ISAを、CardBusではPCIバスを基にモバイル向けに規格化されて来ているように、ExpressCardではPCI ExpressバスとUSB2.0を基に設計・規格化されている。バスの性能・能力的には、現在PCカードで使われている機能は、再設計によってすべてExpressCardに置き換えることも可能である。ただし、PCカードとの物理的な互換性はない。
接続インタフェースにはPCI Express x1とUSB2.0が用いられ、通常はそのうちのどちらか一方を使用する。サイズは幅が34mmのExpressCard/34と54mm のExpressCard/54があり、どちらも長さ75mm、厚み5mmである。製品にExpressCardスロットを搭載する際、「ExpressCard/34カード」又は「ExpressCard/34及びExpressCard/54」に対応し利用出来る事が条件となっている。
各社のノートPCがPCI Expressに対応したチップセットを採用するに連れてExpressCardの採用例も一定数存在していた。
PC Card/CardBusからExpressCardへの移行は2005年頃から本格的に始まった。傾向としてはコンシューマ向けノートPCの対応が早く、一方の法人向け製品ではCardBusの採用や併設が長く続いており、2010年頃まではCardBusスロットを持つ製品の提供されていた。 移行の特に初期では、筐体寸法に余裕のある大型の機種でPCカードとExpressCardの両スロット併設とした例や、本体・ドッキングステーションのいずれか片方にExpressCardスロット、もう一方にCardBusスロットを配置する製品なども提供された。
2018年現在、ExpressCardを搭載するノートPCはほとんど存在しない。理由はいくつか考えられ、2010年に規格策定団体であるPCMCIAが解散したことや、後発となるUSB3.0やThunderboltなどの利便性に優れた規格に代替されていったことや、Ultrabookに代表される小型薄型化により物理的なスペース確保が難しくなったこと、ノートPCのコストダウンが一段と進んだ影響によりコネクタの実装すら省かれつつあることなどが挙げられる。
ピン配列
ピン | 信号 |
---|---|
1 | GROUND |
2 | USB データ- |
3 | USB データ+ |
4 | CP USB # |
5 | 予備 |
6 | 予備 |
7 | 予備 |
8 | SMBus CLK |
9 | SMBus データ |
10 | +1.6V |
11 | WAKE # |
12 | +3.3V AUX |
13 | Power Switch # |
14 | +3.3V |
15 | +3.3V |
16 | Clock Request # |
17 | CPPE # |
18 | Ref CLK- |
19 | Ref CLK+ |
20 | GROUND |
21 | PERn0 |
22 | PERp0 |
23 | GROUND |
24 | PETn0 |
25 | PETp0 |
26 | GROUND |
- 1 - 5ピンがUSB2.0端子、10 - 26ピンがPCI Express端子。
データ通信カード
現在、NTTドコモやイー・モバイルなどからExpressCard型のデータ通信カードが発売されている。
- NTTドコモ向け
OP2502 HIGH-SPEED発売されなかった。- L-07A
- F-06C…Xi対応。
- イー・モバイル向け
D02OP販売開始後に自主回収となった。- D03HW
- D24HW
- WILLCOM向け
- au(KDDI・沖縄セルラー電話連合)向け
- WILLCOM CORE 3G向け
関連項目
外部リンク
- ExpressCardのページへのリンク