JR発足後の特急のパノラマ型先頭車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 09:35 UTC 版)
「展望車」の記事における「JR発足後の特急のパノラマ型先頭車」の解説
東海旅客鉄道(JR東海)では 「しなの」用に投入された381系で、1988年にサロ381形を先頭車化改造したパノラマグリーン車クロ381形10番台を改造製作した。前部約1/3は展望室で、前頭部は前面展望を考慮し傾斜した構造となり、側面窓も拡大されている。後継である383系においても、長野方にパノラマグリーン車クロ383形0番台が連結されている。 気動車特急においても「ひだ」「南紀」に投入されたキハ85系の非貫通先頭車では、傾斜を付けた流線形とし、三次曲面のフロントガラスと運転台上方の天窓(サンルーフ)を採用し、運転席後部を全面ガラス張りとしたうえで前面展望を確保している。 西日本旅客鉄道(JR西日本)では、1989年に設定された「スーパー雷鳥」向けの485系に吹田工場で改造されたパノラマグリーン車クロ481形2000番台を組み込んだ。同じ時期には「スーパーくろしお」「スーパーやくも」で運用された381系に同じ構造のパノラマグリーン車クロ380形を改造製作して組み込んでいる。1996年に投入されたJR西日本283系電車でも、パノラマグリーン車が採用されている。 この他、2017年に営業運転を開始した「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は、車両先頭部にオープンデッキ型開放デッキを備えており、車両形式も「キイテ87」と気動車形式初の「テ」記号を名乗っている。 四国旅客鉄道(JR四国)が投入した2000系では、グリーン席・普通席合造車の非貫通先頭車にパノラマ構造が採用された。グリーン車ではないが、「スーパーはくと」で運用される智頭急行HOT7000系気動車の非貫通先頭車は、パノラマ構造となっている。 北海道旅客鉄道(JR北海道)が1988年に製造したジョイフルトレイン「ニセコエクスプレス」では、車体こそ平屋構造であるが、先頭車をパノラマ型として前面展望に配慮した。 東日本旅客鉄道(JR東日本)ではキハ58系改造の「グラシア (後・こがね)」(1989年)、および485系改造の「リゾートエクスプレスゆう」(1991年)において採用した。 第三セクター鉄道では、「タンゴエクスプローラー」に運用された北近畿タンゴ鉄道KTR001形気動車で客室をハイデッカー、先頭車をパノラマ型とし展望に配慮した形となった。
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