アイアールシンプル【IrSimple】
IrSimple
IrSimpleとは、赤外線無線通信の規格のひとつで、NTTドコモがITXイー・グローバレッジ株式会社、シャープ、早稲田大学と共同で開発した通信方式のことである。2005年8月、赤外線通信技術の標準化団体であるIrDA(Infrared Data Association)によって国際標準規格として策定された。
IrSimpleは、従来より携帯電話などのモバイル端末に採用されてきた赤外線通信規格であるIrDA方式のプロトコルがより効率化されたものである。そのデータ転送速度は従来の4倍~10倍に高速化される。例えば、現在多くの携帯電話機に採用されているIrDA-115k方式が最大115.2kビット毎秒の通信速度であるのに対して、IrSimple-4M方式では最大4Mビット毎秒にまで速度を向上させることができる。そのため、より大容量のデータ送受信が可能になり、これまで電話番号やメールアドレス情報の交換などが主であったローカル通信機能でも、高精細なデジタル画像などがやりとりできるようになる。
またIrSimpleは、従来のIrDA方式と互換性を保っている。従来のIrDA方式も、ソフトウェアを追加することで、IrSimple方式に対応させることが可能である。IrSimpleをモバイル機器やデジタル家電などに装備すれば、例えばデジカメやカメラ付き携帯電話で撮影した写真画像を、リモコン感覚の簡単な操作で、テレビやプリンターに無線通信によって直接転送できる、といった用途が見込まれている。
参照リンク
NTTドコモ――報道発表資料
IrSimple
ITXイー・グローバレッジとNTTドコモ、シャープ、早稲田大学が共同で開発した、赤外線による高速無線通信方式。業界標準化団体である IrDA (Infrared Data Association)において国際標準規格として正式に採用されることが決定したのは2005年8月のこと。おもに携帯電話やコンパクトデジタルカメラに搭載されていた赤外線通信 IrDA 方式の通信手順(プロトコル)を効率化することで、データ転送速度の高速化(従来比4〜10倍以上)を達成したことが特徴。また、従来の IrDA 方式と互換性を持たせることが可能という特徴も併せもつ。デジタルカメラで撮影した高精細な写真を、リモコン感覚の簡単な操作でフォトプリンターに瞬時に転送できるとして、とくにコンパクトフォトプリンターやモバイルプリンターに搭載が進んでいる。
IrSimple
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 08:45 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動IrSimple(アイアールシンプル)は、赤外線を利用して通信を行うための規格の一つ。SHARP、ITXイー・グローバレッジ、早稲田大学、NTTドコモが共同開発し、赤外線通信の業界標準化団体 IrDA (Infrared Data Association) が国際標準とした規格である。
特徴
従来の赤外線方式と比較した場合、通信速度は理論値で最大4~10倍とされる。従来の赤外線通信プロトコルを見直す事によって通信の効率化を図った規格であるため、既存のハードウェアベースにも容易に導入できるメリットがある。
採用例
現在、日本では富士フイルムのモバイルプリンターPiviをはじめ、2006年以降のエプソンカラリオ複合機やカラリオミー、キヤノンSELPHY、携帯電話の一部製品(SHARPでは2005年末頃から、CASIOでは2007年頃から、他)が対応している。
IrSS
IrSimple 1.0準拠の片方向通信機能 Home Appliance Profile は、IrSS (IrSimpleShot) と呼ばれる。
外部リンク
- IrSimpleのページへのリンク