【ジャイロダイン】(じゃいろだいん)
Gyrodyne
- Fairey FB-1 Gyrodyne
イギリスのフェアリー社が開発した、ヘリコプターとオートジャイロの中間的な性質を持つ航空機。
転換式航空機に似たコンセプトを持つが、プロペラとローターが独立して存在する点が異なる。
オートジャイロとの違いは、プロペラのみならずローターもエンジンのトルクで回すことができることである。
離着陸時はヘリコプターと同様にローターの揚力で垂直に上下する。
巡航時にはプロペラの推力で前進し、ローターのクラッチを切ってオートローテーションと主翼の揚力によって飛行する。
本機の外観で特徴的なのは、プロペラが右主翼にのみ取り付けられていることである。これによって推力に加え、テイルローターのようなアンチトルクを発生させる。
当時としては速度性能に優れていたが、騒音や振動が激しいうえ、信頼性やコストに問題があり、量産されることはなかった。
発展型として、チップジェットを組み合わせたジェットジャイロダインや、胴体を大型化してプロペラ部分を双発化したロートダインが存在するが、いずれも実用化されていない。
またドイツのアントン・フレットナーが試作したFl185もジャイロダインと同様の方式であったが、実用的な能力が見込まれず、以後フレットナーは交差反転ローターに方針転換している。
- アメリカ連邦航空局が定義する回転翼機の一種で、ヘリコプターとしてのローターシステムとは別に前進用のプロペラを装備するもの。
前述のフレットナー/フェアリー式ジャイロダインのみならず、基本的にオートローテーションを用いない複合ヘリコプターも含まれる。
- Gyrodyne Company of America
アメリカの航空機メーカー。QH-50の製造などで知られる。
複合ヘリコプター
(Gyrodyne から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/25 07:51 UTC 版)
複合ヘリコプター(ふくごうヘリコプター、コンパウンド・ヘリコプター、compound helicopter)は、回転翼機の分類の1つである。垂直離着陸機であり、回転翼の揚力によって自重を支えることで垂直離着陸やホバリングを行い[1]、他の推進力で水平飛行を行なう。ジャイロダイン(Gyrodyne)もこの分類に含まれる。
- ^ a b 青木、86-89頁
- ^ A clean sheet approach to Airbus’ Racer high-speed demonstrator2018年12月6日閲覧。
- ^ Future type rotary-airfoil airplane system technology | Sky Frontier – Sky Frontier Program | Aeronautical Technology Directorate2018年12月5日閲覧。
- ^ 将来型回転翼機システム技術 2018年10月17日 | 航空新分野創造プログラム(Sky Frontier) | JAXA航空技術部門2018年12月5日閲覧。
- ^ ホーム - FaSTAR - Fast Unstructured CFD Code - JAXA2018年12月5日閲覧。
- ^ 未来のヘリコプタ、コンパウンド・ヘリコプターの空力解析 | JSS2@JAXA2018年12月5日閲覧。
- ^ Aerodynamic Analysis of the Compound Helicopter | JSS2@JAXA2018年12月5日閲覧。
- 1 複合ヘリコプターとは
- 2 複合ヘリコプターの概要
- 3 日本の現状
- 4 複合ヘリコプターの一覧
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