フェアリー式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 03:46 UTC 版)
(Fairlie locomotive) 2つのボイラーを背中合わせに繋ぎ(よって横から石炭を投入する)、その前後部に1組ずつの走り装置を設けた方式。後述するシングルフェアリー式と区別するため、ダブルフェアリー式とも呼ぶ。ボイラー以外の要素はメイヤー式に近い。イギリスのロバート・F・フェアリー(英語版) (Robert F.Fairlie) によりマレーよりも早く1863年に考案され、イギリスやその影響下にあった国の軽便鉄道で使用された。2台の通常型タンク機関車を背中合わせに連結した形をしており、後述する双合式と似ているが、ボイラーが運転台を貫通している点で双合式とは異なる。急カーブに強い上、方向転換の必要がないという利点があったが、当時は関節部分の蒸気管の強度が不十分であり、また構造上燃料の格納場所がなく、上述のとおりボイラーが運転台の中央を通っているため運転台が狭くなるといった欠点があり、実用では1911年頃にはマレーやガーラットにその座を追われている。なお、観光用としての最後の竣工機は1979年の製造であり、2016年にも新たな機体の製造が発表され、2021年の完成予定で製造中である。いずれも保存鉄道であるフェスティニオグ鉄道の発注である。 日本では鉄道連隊によりアメリカ製の1両のみ使用された。
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