シングルフェアリー式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 03:46 UTC 版)
「関節式機関車」の記事における「シングルフェアリー式」の解説
ボイラーが1基、一端に運転台を有し、ボイラーから煙室に至る位置の下部に関節式の動力台車を持ち、運転台の下に無動力のボギー台車を取り付ける方式。「メイソン・ボギー(Mason Bogie(英語版))」とも呼ばれる。 ダブルフェアリー式を半分にした、すなわち通常の蒸気機関車と同じ外観なのでさらにメイヤー式に似るが、後部台車が無動力の従輪である点でメイヤー式とは異なる。ダブルフェアリー式の双方向性は失われたが、運転台後方に燃料の格納場所を設置することが可能で、必要に応じてテンダーの使用もできる。ボイラー1基のためメンテナンスの手間・費用も抑えられる。 1869年にアイルランド(当時はイギリスに併合)のアレクサンダー・マクドネル(英語版)( Alexander McDonnell)によりグレート・サザン・アンド・ウエスタン鉄道(英語版)(Great Southern and Western Railway)のために考案され、イギリスでも少数が使用されたが、主にアメリカにおいて使用され、アメリカにおけるフェアリー式のライセンスを保持していたウィリアム・メイソン(英語版)(William Mason)により146輌ほどが製造され「メイソン・ボギー・ロコモティブ」と呼ばれた。 なお、アメリカで高架鉄道用に使用されたフォーニー式(Forney(英語版))も似たような外見だが、こちらは動輪部分が首を振らずに車体に固定されているものを指し、関節式ではない。
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