【An-72】(えーえぬななにー)
Antnov An-72.
従来のローカル線用機材の更新策として、旧ソビエトのアントノフ設計局が1970年代に設計・開発した極地用輸送機。
愛称は"Чебурашка(チェブラーシカ)"。NATOコードでは"Coaler(コーラー)"。
原型であるAn-72"コーラーA"は1977年に初飛行し、その後主翼や胴体を大型化したAn-72A"コーラーC"、および民間型のAn-74"コーラーB"が量産化された。
当機の特徴としてはキャビン内部に貨物搭載用クレーンや移動用レールが備え付けられ、中型貨物機としては充実した装備を誇っている。
また極地用に開発されたこともあり、USB方式による高いSTOL性能を有している。
並びに同方式の実用機としても注目すべき機体である。
スペックデータ
乗員 | 3名 |
兵員 | 68名(最大)/57名(空挺部隊) |
全長 | 28.07m |
全高 | 8.65m |
全幅 | 31.89m |
主翼面積 | 98.62㎡ |
空虚重量 | 19,050kg |
最大離陸重量 | 34,500kg |
ペイロード | 10,000kg |
エンジン | ZMKBイーフチェンコ=プロフレース D-36ターボファン(推力63.7kN)×2基 |
速度 (最大/巡航) | 705km/h(高度10,000m時)/600km/h |
実用上昇限度 | 11,000m |
航続距離 | 4,800km(フェリー時)/800km(最大搭載時) |
滑走距離 (離陸/着陸) | 400~450m/350~400m |
派生型
- An-72"コーラーA":
前期生産型(原型機含む)。
- An-72A"コーラーC":
軍用輸送型。原型に比べ主翼幅や胴体が延長された。
- An-72AT"コーラーC":
軍用貨物輸送型。
- An-72P(An-76):
1990年代に開発された洋上監視機型。
固定武装にGSh-23L 23mm機関砲を搭載し、兵装にはロケット弾・爆弾などを搭載する。
- An-72S "コーラC":
要人輸送用型。
- An-74"コーラB":
全天候運用支援装備を充実させた、民間輸送型の基本形。
- An-74 SALON:
ビジネス機型。
- An-74-200:
ペイロードを7.5トンから10トンに向上させた貨物型。
- An-74T-200:
貨物室床面にローラーシステムを装備し、乗員省力化を図った型。
- An-74TK-200:
貨客転換型で、52席の客席を設けることができる。
- An-74T-100:
An-74T-200に航法士席を設けた機体。同様にAn-74TK-100も存在する。
- An-74TK-300:
USB方式を廃してエンジンをパイロンから吊り下げ、出力を高めた改良型。
- An-71:
An-72をベースに開発された早期警戒機型。詳しくは項を参照。
- An-148:
An-74TK-300のアビオニクスなどを更新した旅客機型。
An-72 (航空機)
(An-72 から転送)
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エストニアのAn-72
- ^ Flight International, 3–9 October 2006
- ^ Aerospaceweb.org (2011年4月21日). “Aerospaceweb.org - Aircraft Museum - An-72 / An-74 'Coaler'” (英語). 2011年12月26日閲覧。
- ^ fas.org (2000年6月17日). “An-72 COALER (ANTONOV)” (英語). 2011年12月26日閲覧。
- 1 An-72 (航空機)とは
- 2 An-72 (航空機)の概要
- 3 諸元・性能
- 4 関連項目
An-72(コーラーA)
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「An-72 (航空機)」の記事における「An-72(コーラーA)」の解説
原型機。
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