A級昇級、竜王9連覇、三冠
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「渡辺明 (棋士)」の記事における「A級昇級、竜王9連覇、三冠」の解説
2009年9月24日、第59期王将戦の二次予選決勝で勝ち、棋界随一の難関(定員7名、残留4名)である王将リーグに初めて入る。しかし、この時のリーグ戦では2-4で負け越して陥落となった。第50期王位戦リーグに復帰するも、3-2で陥落。第68期B級1組順位戦は、渡辺(竜王)、久保利明(棋王)、深浦康市(王位)という当時の3名のタイトル保持者によるA級昇級争いとなる。 2010年2月5日に行われた第12回戦で深浦との直接対決を制し、順位戦初参加から10年目・B級1組3年目にして、ついにA級昇級を決める。第51期王位戦リーグでは復帰するも、3-2で陥落。 2011年1月6日、第36期棋王戦挑戦者決定戦第2局において広瀬章人王位に勝利。敗者ゾーンからの2連勝で久保への挑戦権を獲得したが、1勝3敗で奪取はならなかった。2月17日、第60期王将戦リーグ残留決定戦では三浦弘行を破り、王将リーグ初残留を決めた。7月、第59期王座戦挑戦者決定戦で久保利明を破って挑戦権を得て、9月27日、3-0のストレートで19連覇中の羽生王座を下し初の王座位を獲得。初めての二冠となり、規定により序列1位となる。また、第19期銀河戦において糸谷哲郎を下して4年ぶり3回目の優勝。12月2日、第24期竜王戦で丸山忠久を4-1で下し、竜王戦8連覇を達成した。そして、渡辺が勝利した第24期竜王戦第4局で名局賞を受賞した。一方で第32回将棋日本シリーズで決勝戦に進出するも、羽生に敗れ準優勝。第61期王将戦リーグでは4-2で残留。 2012年、第61回NHK杯テレビ将棋トーナメントでも、渡辺自身「鬼門」と語っていた準決勝で久保をやぶったものの、決勝で4連覇を目指した羽生に147手で敗れた。第53期王位戦リーグに復帰し、5月に白組優勝(4-1)するも挑戦者決定戦で藤井猛に敗退。10月3日、第60期王座戦第4局で千日手指し直しの激戦の末、挑戦者の羽生二冠に敗北を喫し、1-3で初めてタイトルの防衛に失敗する。これに伴い、棋士序列も2位に後退した。なお、渡辺が最終的に敗れた第60期王座戦第4局で、千日手局、指し直し局共に合わせて名局賞を受賞した。11月26日、第62期王将戦リーグで羽生を破り、第55期の佐藤康光以来7期ぶりに王将リーグ全勝となり、佐藤康光王将への挑戦権を得た。11月29日、第25期竜王戦で丸山忠久を4-1で下し、竜王戦9連覇。 2013年1月7日、第38期棋王戦挑戦者決定戦で羽生善治を下し、2期ぶりの挑戦権を獲得。2月9日に、準決勝で羽生、決勝で菅井竜也を破り第6回朝日杯将棋オープン戦優勝。3月7日、第62期王将戦で佐藤康光を4-1で下し、初の王将位を獲得。同月17日のNHK杯では、羽生善治を破り、5連覇を阻止したと同時に自身初優勝を果たした。同月24日、第38期棋王戦で、郷田真隆を3-1で下し、初の棋王位を獲得。史上8人目の三冠となった。2012年度の将棋大賞で自身初の最優秀棋士賞を受賞した。
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