300SLの誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/06 15:28 UTC 版)
「ルドルフ・ウーレンハウト」の記事における「300SLの誕生」の解説
.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}} レーシングカーのW194(300SL)と、公道仕様のW198(300SLクーペ) 1948年、ウーレンハウトはダイムラー・ベンツに復帰した。 1951年、当時ダイムラー・ベンツの技術担当重役となっていたナリンガーの提案により、メルセデス・ベンツのレース復帰が決定する。その決定により、再びレース部門の責任者となったウーレンハウトは、翌1952年に向けてメルセデス・ベンツ・W194(英語版)(300SL)を設計した。これは1951年に発売されたW186(英語版)のエンジン(M186エンジン(英語版))を流用したレースカーで、シャシーはウーレンハウトが戦前から温めていたスペースフレームのアイデアを用いて設計された。本車は、そのスペースフレームの鋼管によってサイドシルが高くなり、通常のドアを置くことは困難だったため、ウーレンハウトは上開きのガルウィングドアを採用することでその問題を解決した。 戦前に作っていたグランプリカーに比べれば小排気量の車ではあるが、軽量なアルミ製ボディを採用したことで重量はおよそ860kgと軽く、1952年のル・マン24時間レースとカレラ・パナメリカーナ・メヒコをともにを1-2フィニッシュで制するなど、レース復帰早々から、この車はメルセデスチームに目覚ましい成績をもたらすこととなる。 ル・マン24時間レースでの300SLの優勝について、これはドイツ車としてもドイツ国籍のチームとしてもルマン初勝利であり、ドイツ人が優勝するのもこの時のヘルマン・ラングとフリッツ・リース(英語版)が初めてで、タイヤもコンチネンタル、そして設計者のウーレンハウトもドイツ人という、全てがドイツ製による優勝だった。その次にドイツ車がルマンで優勝するのは20年近く後の1970年のポルシェ(917K)まで待つこととなり、ドイツの他社に対しても大きく先駆ける勝利だった。 このW194は純粋なレースカーで市販の予定はなかったが、アメリカ人の輸入車ディーラーであるマックス・ホフマン(英語版)がダイムラー・ベンツを説得したことにより、市販バージョンが誕生することになった。それがメルセデス・ベンツ・W198、通称300SL(300SLクーペ)である。ウーレンハウトは公道仕様への再設計を自ら手掛け、300SLはガルウィングドアで知られるクーペが1954年に発表され、クーペは1955年から1957年にかけて、次いで発表されたロードスターは1957年から1963年にかけて販売された。 本車はメルセデス・ベンツを代表する車種のひとつとしてよく知られることとなり、登場から半世紀以上経った2009年には本車をモチーフにしたメルセデス・ベンツ・SLS AMGが発売された。
※この「300SLの誕生」の解説は、「ルドルフ・ウーレンハウト」の解説の一部です。
「300SLの誕生」を含む「ルドルフ・ウーレンハウト」の記事については、「ルドルフ・ウーレンハウト」の概要を参照ください。
- 300SLの誕生のページへのリンク