300Vシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 06:06 UTC 版)
同社が100 %化学合成油を謳っているオイル。二輪/四輪共用オイルであったが、現在ではそれぞれ別の処方となっている。以前はダブル・エステルと称していたが、現在はESTER Core®(エステル・コア)テクノロジー採用としている。 300V Factory Line Road Racing 10W-40のMSDSにはエステル系成分については記載がなく、CAS#72623-87-1(Group III ベース、25 %ないし50 %)が記載されている。 また300V Factory Line Road Racing 5W-40のMDSDにはエステル系成分の記載は無く、CAS#157707-86-3(PAO系の合成油ベース、25 %ないし50 %)が記載されている。 Motul社のESTER Core®(エステル・コア)テクノロジーの説明動画では、エステル成分の原材料はVegetable oil、Synthetic Base OilおよびAnimal fatty acidとしている。 正規輸入の他に、数多くアジア、アメリカ経由の並行輸入品も日本国内で流通しており、正規輸入品に比べてかなり安価で販売されている。総輸入販売元のテクノイル・ジャポンK.K.は「日本仕様は湿度対策が強化されている」としている。正規輸入のものは樹脂ボトル入りであるが、並行輸入品は金属缶入りである。日本向け300V以外の容器の裏には「日本での保障は対象外となります。」と注意書きがある。 300Vが二輪と四輪とで区別化された際、実際に処方が変更されたのは四輪用のみであり、当初二輪用として販売された300Vは二輪/四輪共用時代と同じであった。その後二輪用300Vもファクトリーラインとして処方が変更され、湿式多板クラッチの滑りを抑える特性を持たせたため、燃費とスロットルレスポンスではマイナスになってしまう。そこでクラッチの圧着力に余裕があり、JASO T903のMB(低摩擦特性油)も使用可能なCBRや、競技用バイク向けに、低粘度かつ低摩擦特性に処方した300V RACING KIT OIL 2172H 0W-30もラインナップに揃えている。
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