2004年欧州議会議員選挙とは? わかりやすく解説

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2004年欧州議会議員選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/31 00:27 UTC 版)

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欧州議会議員選挙
実施地域 加盟25か国
日程 2004年6月10日-13日
定数 732
有権者数 342,000,000
投票率 45.68%
前回選挙 1999年
次回選挙 2009年
選挙方法
比例代表制
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2004年欧州議会議員選挙(2004ねんおうしゅうぎかいぎいんせんきょ)は、2004年6月10日から13日にかけて欧州連合加盟25か国で行われた、732人の欧州議会議員を選出する選挙。選挙日程は各国の選挙の通例により異なるものとなった。集計作業は投票終了後から行われたが、結果の発表は投票が終了していない国の有権者に影響を与えないようにするために6月13-14日まで行わないことになっていたはずだった。ところが、オランダは6月10日を投票日としていたが、その日の晩にただちに集計を行ってほぼ確定に近い暫定結果を発表し、欧州委員会から厳しく非難された。

今回の選挙での有権者数はおよそ3億4200万人で、民主的な選挙としてはインドに次ぐ世界で2番目に大規模なものであり、国境を越えた直接選挙としては史上最大のものであった。また今回の選挙では前月に欧州連合に加盟した10か国から初めて欧州議会議員を選出することになり、新議会は732人の議員で構成されることになった。

選挙の結果、各国内での政権政党は全般的に敗北し、他方で欧州懐疑派の政党が票を伸ばした。この選挙ではどの政党も過半数に達することはなく、議会の勢力図は10か国が新規加盟したにもかかわらず従来と変わることがなかった。

最終結果

2004年欧州議会議員選挙 最終結果(2004年7月20日)
会派 志向 代表 議席数
  EPP-ED 保守キリスト教民主主義 ハンス=ゲルト・ペテリング 268
  PES 社会民主主義 マルティン・シュルツ 200
  ALDE 自由主義自由民主主義 グラハム・ワトソン 88
  Greens-
EFA
グリーン・ポリティクスリージョナリズム ダニエル・コーン=ベンディット
モニカ・フラソーニ
42
  EUL-
NGL
共産主義極左 フランシス・ヴュルツ 41
  ID 欧州懐疑主義 イェンス=ペーター・ボンデ
ナイジェル・ファリッジ
37
  UEN 国民保守主義 ブライアン・クロウリー
クリスティアナ・ムスカルディーニ
27
  NI 無所属・独立 - 29 合計:732 出典:[1][2][3][4][5]

加盟国ごとの結果

2004年6月30日までにまとめられた加盟国ごとの結果は以下の通りである[1]

EPP-ED PES ELDR Greens/
EFA
EUL/
NGL
UEN EDD その他 議席数 % 投票率
 オーストリア 6 7 - 2 - - - 2+1 18 2.5% 42.43%
ベルギー 4+1+1+1 4+3 3+2 1+1 - - - 3 24 3.3% 90.81%
キプロス 2 - 1 - 2 - - 1 6 0.8% 71.19%
 チェコ 詳細 9+2 2 - - 6 - - 5 24 3.3% 28.32%
 デンマーク 1 5 3+1 1+1 1 1 14 1.9% 47.9%
 エストニア 1 3 1+1 - - - - - 6 0.8% 26.83%
 フィンランド 4 3 4+1 1 1 - - - 14 1.9% 41.1%
フランス 詳細 17+11 31 6 3 7+3 78 10.7% 42.76%
ドイツ 詳細 40+9 23 7 13 7 - - - 99 13.5% 43.0%
ギリシャ 11 8 - - 3+1 - - 1 24 3.3% 63.4%
 ハンガリー 12+1 9 2 - - - - - 24 3.3% 38.5%
アイルランド 5 1 4 1+1+1 13 1.8% 59.7%
イタリア 詳細 5+16+5
+1+1
15 5+2
+1+1
2 5+2 9 - 2+4
+1+1
78 10.7% 73.1%
 ラトビア 2+1 - 1 1 - 4 - - 9 1.2% 41.34%
 リトアニア 詳細 2+1 2 2+1 - - - - 5 13 1.8% 48.38%
ルクセンブルク 3 1 1 1 - - - - 6 0.8% 90.0%
マルタ 2 3 - - - - - - 5 0.7% 82.37%
オランダ 7 7 4+1 2 2 - 2 2 27 3.7% 39.3%
ポーランド 詳細 15+4 5+3 4 - - 7 - 10+6 54 7.4% 20.87%
ポルトガル 詳細 7 12 - - 2 2 - 1 24 3.3% 38.6%
スロバキア 詳細 3+3+2 3 - - - - - 3 14 1.9% 16.96%
スロベニア 2+2 1 2 - - - - - 7 1.0% 28.3%
スペイン 詳細 24 24 1 1+1+1+1 1 - - - 54 7.4% 45.1%
 スウェーデン 4+1 5 2+1 1 2 - - 3 19 2.6% 37.8%
イギリス 詳細


ジブラルタル

27+1 19 12 2+1+2 - 12 1+1 78 10.7% 38.9%
合計 279
38.1%
199
27.2%
67
9.2%
40
5.5%
39
5.3%
27
3.7%
15
2.0%
66
9.0%
732 100.0% 45.6%

新党の選挙活動

オランダの投票の様子
  • イギリスでは RESPECT が設立され、今回の欧州議会議員選挙をトニー・ブレア政権に対する批判運動の発端として利用しようと選挙活動を行った。イングランド民主党が今回の選挙で初めて9つのイングランドの選挙区のうち5つで候補者を立て、イングランド議会に対する支持とイングランドをヨーロッパの地域とすることに対する反対を唱えた。
  • 欧州規模の政党である欧州緑の党が2004年2月21日にローマで設立され、今回の選挙に臨むことになった。
  • スウェーデンでは6月リストが2004年の初頭に結成され、社会民主主義系と右派の有権者に対する欧州連合懐疑の受け皿となった。
  • オランダではパウル・ヴァン・ビュイッテンネンが設立した透明なヨーロッパが2議席を獲得した。
  • オーストリアではハンス=ペーター・マルティン・リストが2議席を獲得した。

選挙後の会派再編

同日に行われた選挙

イタリアの各党のリストを示すポスター

今回の欧州議会議員選挙と同時に、ルクセンブルクでは代議院選挙が、リトアニアではセイマス選挙がそれぞれ実施された。またイングランドウェールズの地方選挙、アイルランドの地方選挙、ベルギーの地域圏選挙、イタリアの地方選挙、ドイツのテューリンゲン州議会選挙も実施された。

脚注

  1. ^

外部リンク


2004年欧州議会議員選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/05 09:59 UTC 版)

六月リスト」の記事における「2004年欧州議会議員選挙」の解説

2004年欧州議会議員選挙14%の得票率得てスウェーデン割り当てられている19議席中3議席獲得した六月リストから当選したのはランドグレン、前社会民主党のヘレネ・ゴーディン、そして前キリスト教民主党のラーズ・ウォーディンであった。なお、ウォーディンは「2006年選挙スウェーデン連合から出馬する」 ことを理由挙げ同年離党古巣キリスト教民主党復党したため2議席となった六月リスト欧州議会での無所属グループ旗揚げに関わった政党でもある。

※この「2004年欧州議会議員選挙」の解説は、「六月リスト」の解説の一部です。
「2004年欧州議会議員選挙」を含む「六月リスト」の記事については、「六月リスト」の概要を参照ください。

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