1992年ハンガリーグランプリとは? わかりやすく解説

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1992年ハンガリーグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 05:17 UTC 版)

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 1992年ハンガリーグランプリ
レース詳細
日程 1992年シーズン第11戦
決勝開催日 1992年8月16日
開催地 ハンガロリンク
ハンガリー ブダペスト
コース長 3.978km
レース距離 77周(305.536km)
決勝日天候 晴れ(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1'15.476
ファステストラップ
ドライバー ナイジェル・マンセル
タイム 1'18.308(Lap 63)
決勝順位
優勝
2位
3位

1992年ハンガリーグランプリ(1992 Hungarian Grand Prix)は、1992年F1世界選手権の第11戦として、1992年8月16日にハンガロリンクで開催された。

予選

ブラバムが1台エントリーのため、ベルトラン・ガショーが予備予選を免除された。

リカルド・パトレーゼが好調で、金曜・土曜日に行われた全セッションでトップタイムを記録し、今季初ポールポジションを獲得した。チャンピオンに王手をかけたナイジェル・マンセルは電気系のトラブルで出火するなどして2番手となった。FW14Bに搭載されるルノーエンジンは今回からすべて最新のRS4となった。

マクラーレンは今回からトラクションコントロールシステムを投入したが、予選5位のゲルハルト・ベルガーはフィーリングに馴染めず、システムをオフにして走行した。

予備予選結果

順位 No ドライバー チーム タイム
1 15 ガブリエル・タルキーニ フォンドメタルフォード 1'22.412
2 14 エリック・ヴァン・デ・ポール フォンドメタルフォード 1'23.398 +0.986
3 30 片山右京 ラルースランボルギーニ 1'24.421 +2.009
4 34 ロベルト・モレノ アンドレア・モーダジャッド 1'25.567 +3.155
DNPQ 35 ペリー・マッカーシー アンドレア・モーダジャッド No time
  • 上位4台が予選進出

予選結果

順位 No ドライバー チーム タイム
1 6 リカルド・パトレーゼ ウィリアムズルノー 1'15.476 -
2 5 ナイジェル・マンセル ウィリアムズルノー 1'15.643 +0.167
3 1 アイルトン・セナ マクラーレンホンダ 1'16.267 +0.791
4 19 ミハエル・シューマッハ ベネトンフォード 1'16.524 +1.048
5 2 ゲルハルト・ベルガー マクラーレンホンダ 1'17.277 +1.801
6 20 マーティン・ブランドル ベネトンフォード 1'18.148 +2.672
7 9 ミケーレ・アルボレート フットワーク無限ホンダ 1'18.604 +3.128
8 25 ティエリー・ブーツェン リジェルノー 1'18.616 +3.140
9 27 ジャン・アレジ フェラーリ 1'18.665 +3.189
10 28 イヴァン・カペリ フェラーリ 1'18.765 +3.289
11 26 エリック・コマス リジェルノー 1'18.902 +3.426
12 15 ガブリエル・タルキーニ フォンドメタルフォード 1'19.123 +3.647
13 12 ジョニー・ハーバート ロータスフォード 1'19.143 +3.667
14 10 鈴木亜久里 フットワーク無限ホンダ 1'19.200 +3.724
15 29 ベルトラン・ガショー ラルースランボルギーニ 1'19.365 +3.889
16 11 ミカ・ハッキネン ロータスフォード 1'19.587 +4.111
17 17 ポール・ベルモンド マーチイルモア 1'19.626 +4.150
18 14 エリック・ヴァン・デ・ポール フォンドメタルフォード 1'19.776 +4.300
19 4 アンドレア・デ・チェザリス ティレルイルモア 1'19.867 +4.391
20 30 片山右京 ラルースランボルギーニ 1'19.990 +4.514
21 33 マウリシオ・グージェルミン ジョーダンヤマハ 1'20.023 +4.547
22 3 オリビエ・グルイヤール ティレルイルモア 1'20.063 +4.587
23 16 カール・ヴェンドリンガー マーチイルモア 1'20.315 +4.839
24 32 ステファノ・モデナ ジョーダンヤマハ 1'20.707 +5.231
25 8 デイモン・ヒル ブラバムジャッド 1'20.781 +5.305
26 22 ピエルルイジ・マルティニ ダラーラフェラーリ 1'20.988 +5.512
DNQ 24 ジャンニ・モルビデリ ミナルディランボルギーニ 1'21.246 +5.770
DNQ 21 J.J.レート ダラーラフェラーリ 1'21.288 +5.812
DNQ 23 アレッサンドロ・ザナルディ ミナルディランボルギーニ 1'21.756 +6.280
DNQ 34 ロベルト・モレノ アンドレア・モーダジャッド 1'22.286 +6.810
  • 上位26台が決勝進出

決勝

スタートではポールシッターのパトレーゼが先行する一方、ホームストレートの汚れた側に位置するマンセルの加速が鈍り、マクラーレン勢に抜かれて4位に後退した。マンセルは8周目にベルガーをかわして2位のセナに肉薄するが、抜き所の少ないコースとセナの巧みなブロックにより前に出られなかった。先頭のパトレーゼは快調にラップを重ねて独走状態となる。

39周目、セナに30秒以上差をつけていたパトレーゼが2コーナーに撒かれていた砂に乗り単独スピン。コース復帰に手間取り7位にまで後退した。これで労せずしてセナがトップに立つ。

56周目、パトレーゼはエンジンから白煙を吹き上げながらリタイア。これでマンセルが3位4ポイントを獲得すれば、チャンピオンが決定する。しかし、マンセルはタイヤのスローパンクチャーのため62周目に緊急ピットインし、6位に後退した。残り15周で5位との差は13秒あったが、ニュータイヤで追い上げを開始する。

2位集団はベルガー、シューマッハ、ブランドル、ハッキネンが僅差で争っていたが、ブランドルがチームメイトのシューマッハのテールに追突。64周目、ホームストレート上でシューマッハのリアウィングが吹き飛び、激しくスピンしてリタイアした。

マンセルは66周目にハッキネン、67周目にブランドルをかわしてタイトル条件の3位に浮上。さらに69周目の1コーナーでベルガーも仕留めて2位まで挽回した(ベルガーはレース中このパターンで3回マンセルに抜かれた)。ハッキネンは6速ギアを失くしたブランドルをかわして今期2回目の4位を得た。

4度目の挑戦でようやくワールドチャンピオンを獲得したマンセルは、表彰台で拳を振り上げて喜びを表現した。11戦目でのタイトル決定は、年間16戦が定着して以降では最短となる。優勝者のセナもライバルの成功を祝福した。

ブラバムはヒルが11位で完走したが、資金難によりこれが最後のレースとなった。

決勝結果

順位 No ドライバー チーム 周回 タイム/リタイア グリッド ポイント
1 1 アイルトン・セナ マクラーレンホンダ 77 1:46'19.216 3 10
2 5 ナイジェル・マンセル ウィリアムズルノー 77 +40.139 2 6
3 2 ゲルハルト・ベルガー マクラーレンホンダ 77 +50.782 5 4
4 11 ミカ・ハッキネン ロータスフォード 77 +54.313 16 3
5 20 マーティン・ブランドル ベネトンフォード 77 +57.498 6 2
6 28 イヴァン・カペリ フェラーリ 76 +1 Lap 10 1
7 9 ミケーレ・アルボレート フットワーク無限ホンダ 75 +2 Laps 7  
8 4 アンドレア・デ・チェザリス ティレルイルモア 75 +2 Laps 19  
9 17 ポール・ベルモンド マーチイルモア 74 +3 Laps 17  
10 33 マウリシオ・グージェルミン ジョーダンヤマハ 73 +4 Laps 21  
11 8 デイモン・ヒル ブラバムジャッド 73 +4 Laps 25  
Ret 19 ミハエル・シューマッハ ベネトンフォード 63 ウィング破損 4  
Ret 6 リカルド・パトレーゼ ウィリアムズルノー 55 エンジン 1  
Ret 22 ピエルルイジ・マルティニ ダラーラフェラーリ 40 ギアボックス 26  
Ret 30 片山右京 ラルースランボルギーニ 35 エンジン 20  
Ret 27 ジャン・アレジ フェラーリ 14 スピン 9  
Ret 29 ベルトラン・ガショー ラルースランボルギーニ 13 接触 15  
Ret 10 鈴木亜久里 フットワーク無限ホンダ 13 接触 14  
Ret 3 オリビエ・グルイヤール ティレルイルモア 13 接触 22  
Ret 16 カール・ヴェンドリンガー マーチイルモア 13 接触 23  
Ret 32 ステファノ・モデナ ジョーダンヤマハ 13 接触 24  
Ret 14 エリック・ヴァン・デ・ポール フォンドメタルフォード 2 スピン 18  
Ret 25 ティエリー・ブーツェン リジェルノー 0 接触 8  
Ret 26 エリック・コマス リジェルノー 0 接触 11  
Ret 15 ガブリエル・タルキーニ フォンドメタルフォード 0 接触 12  
Ret 12 ジョニー・ハーバート ロータスフォード 0 接触 13  
  • ラップリーダー - パトレーゼ (LAP1-38)、セナ (LAP39-77)

参考文献

  • 『F1グランプリ特集10月号 (Vol.40)』 ソニーマガジンズ、1992年

脚注



前戦
1992年ドイツグランプリ
FIA F1世界選手権
1992年シーズン
次戦
1992年ベルギーグランプリ
前回開催
1991年ハンガリーグランプリ
ハンガリーグランプリ 次回開催
1993年ハンガリーグランプリ

1992年ハンガリーグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 07:44 UTC 版)

ナイジェル・マンセル」の記事における「1992年ハンガリーグランプリ」の解説

チームメイトのパトレーゼに4点差以上付けて入賞すれば悲願ワールドチャンピオンが決まる状況であったが、そのパトレーゼにポールポジション奪われ、更に決勝レーススタートでもセカンドローマクラーレン勢の先行許して4位に後退すぐさまベルガー抜いて3位浮上するも、抜き所の少なコース2位セナ巧妙なブロック前にトップを走るパトレーゼとの差は広がる一方であったが、レース中盤でそのパトレーゼが単独スピンその後エンジントラブルリタイアした事で、マンセル3位以内入賞すればチャンピオン決定と言う有利な状況になる。しかしレース終盤タイヤスローパンクチャー察知して緊急ピットインし、6位からの追い上げ余儀なくされる労せずして独走態勢入ったセナ他所にマンセル2位集団をフレッシュタイヤの威力もあって激しく追い上げ最終的にその先頭にいたベルガー抜き自身レーサー人生体現するかの如き展開で2位チェッカーフラッグを受け、4度目挑戦にして遂にワールドチャンピオンに輝く。表彰台感極まって涙を流しレース制したセナ祝福した

※この「1992年ハンガリーグランプリ」の解説は、「ナイジェル・マンセル」の解説の一部です。
「1992年ハンガリーグランプリ」を含む「ナイジェル・マンセル」の記事については、「ナイジェル・マンセル」の概要を参照ください。

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