1989年 - 1993年 クリエイション契約後
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1990年1月、「Chelsea Girl」を含むEP『RIDE EP』でデビューしたライドは、轟音ツインギターとスピード感溢れるドラムス、更にその轟音と対峙するかのようなツインボーカルによる清涼感溢れるハーモニー、美しいメロディが混然一体となったサウンドでシーンに登場。EPはインディーチャートのナンバー1となり、ライブではその強烈な轟音で聴衆を圧倒。1990年代に向け新世代のニューカマーとして一躍注目のバンドとなる。 続くセカンドEP『PLAY EP』では冒頭を飾る「Like a Daydream」の衝撃的なサウンドが、本国イギリスは勿論、日本でも話題となる。彼らのフェイバリットであるビートルズを思わせるポップなメロディーにパンク的な衝動と開放感、更にザ・スミスのようなメランコリーが違和感無く共存するこの強烈なナンバーはライドの代名詞とも言える曲となった。『PLAY EP』は日本各地の輸入盤店で品切れ、追加輸入という現象まで起こす。また、この年のレディング・フェスティバルに登場した彼らは、当時隆盛を誇ったマンチェスター軍団(インスパイラル・カーペッツ等)を相手に堂々のパフォーマンスを見せる。実質 2枚のEPのみという実績ながら、否が応にもファースト・アルバムへの期待を膨らませた。なお、このファースト、セカンドEPはその後カップリングされ『Smile』として同年末にリリースされる。 9月にはアルバム収録曲「Dreams Burn Down」を含む先行EP『FALL EP』を発表。これまでの直球的な音作りからサイケデリックな方向に早くも転換をはじめたことを示唆。待望のファースト・フルアルバム『ノーホエア』は同年10月に発売された。『FALL EP』のイメージを更に広げ、全編ノイズと美しいメロディに埋め尽くされたアルバムとなった。「We know there's no limit!」というフレーズと共に強烈な音像とスピード感で圧しまくるアルバムの冒頭の「Seagull」、曲の進行とともに上昇感とメランコリーが増していく「Vapour Trail」、印象的なメロディとそれを衝き破るかのようなノイズが共存する「Dreams Burn Down」といったナンバーがライドの代表曲となりライブでも定番となる。プロデュース、アートワークなども彼ら自身が手掛け、曲のクレジットもバンド名義という、バンドの初期衝動に非常に忠実な作品となる。なお、『ノーホエア』のアナログ盤(コンパクトカセットを含む)はイギリス本国では「Seagull」から「Vapour Trail」までの8曲の形でオリジナル・リリースされ、CD盤では『FALL EP』の残る3曲を加えた11曲という形でリリースされている。 同年暮れには早くも初来日を果たし轟音を聴かせてくれた彼ら (アンコールではビートルズの「Tomorrow Never Knows」を披露。また、渋谷ON AIRではアンプがふっ飛んだという話も) は、1991年3月にリリースされたEP『Today Forever』 (「Unfamiliar」「Sennen」等を収録) のツアーに合わせ、半年という短期間のうちに再来日を果たしている。1992年3月、2枚目のアルバム『ゴーイング・ブランク・アゲイン』をリリース。アルバムでは、オープニングの「Leave Them All Behind」でイントロを飾るシーケンサー・フレーズを筆頭に、生ギター+ストリングスによる「Chrome Waves」 (なお、先行シングル「Leave Them All Behind」のカップリング曲として収録されたバージョンはバンドサウンドアレンジになっている) やネオアコ風のポップチューン「Twisterella」など、新しい試みが行われる。
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