1962年〜1975年
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「デイヴィ・グレアム」の記事における「1962年〜1975年」の解説
1962年、EP「3/4 AD」でレコード・デビューを果たす。同作は、グレアムによる2曲「Angi」「Davy's Train Blues」と、グレアムとアレクシス・コーナーの共演による「3/4 A.D.」を含む内容。「Angi」は、グレアムのガールフレンドにちなんだタイトルのインストゥルメンタルで、バート・ヤンシュのアルバム『バート・ヤンシュ』(1965年)やサイモン&ガーファンクルのアルバム『サウンド・オブ・サイレンス』(1966年)、チキン・シャックのアルバム『100トン・チキン』(1969年)等でカヴァーされた。 1963年、ファースト・アルバム『ザ・ギター・プレイヤー』を発表。同作はジャズからの影響を反映させた作品で、ソニー・ロリンズ、キャノンボール・アダレイ、ポール・デスモンド等の楽曲をアコースティック・ギター演奏でカヴァーしている。音楽評論家のTom Jurekは、allmusic.comにおいて同作を「1960年代から1970年代の英国フォーク・シーンにおけるアコースティック・ギターのインストゥルメンタル作品としては、特に偉大な作品の一つ」と評した。また、グレアムはこの頃、映画『召使』にギタリスト役で出演した。 セカンド・アルバム『フォーク、ブルース&ビヨンド』(1964年)でも、ボビー・ティモンズやチャールズ・ミンガスといったジャズ・ミュージシャンの楽曲を取り上げているが、他にもボブ・ディランやリトル・ウォルターのカヴァー、イギリスの民謡も収録した幅広い音楽性となっており、自身によるボーカルをフィーチャーした曲もある。また、グレアムのオリジナル曲の比重も増している。同じ1964年には、女性フォーク歌手シャーリー・コリンズとの共演盤『フォーク・ルーツ、ニュー・ルーツ』も発表した。 1968年のアルバム『ラージ・アズ・ライフ・アンド・トゥワイス・アズ・ナチュラル』は、ラヴィ・シャンカル等からの影響でインド音楽に傾倒した内容となっており、コロシアムのジョン・ハイズマンとディック・ヘクストール=スミス、ペンタングルのダニー・トンプソンが参加している。トンプソンは次作『ハット』(1969年)にも参加しており、『ハット』にはビートルズやサイモン&ガーファンクル等のカヴァーも含まれている。 しかし、グレアムはドラッグの問題も抱えていた。1970年には、当時の妻ホリー・グィンとの共演アルバムを2枚発表するが、2人は1970年代初頭には離婚しており、グレアムは音楽活動もほとんど行わなくなった。活動を休止していた間は、ギターの他にウードやサロードといった民族楽器を練習したり、様々な言語を学んだりして過ごしたという。
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