10年間の護民官職とは? わかりやすく解説

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10年間の護民官職

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/22 23:19 UTC 版)

ルキウス・セクスティウス・セクスティヌス・ラテラヌス」の記事における「10年間の護民官職」の解説

セクスティウスとリキニウスは、彼らが最初に護民官選ばれ紀元前375年にこの法案提案した。しかしパトリキ貴族)はこれに反対し、法案審議自体妨げられた。その報復として、二人当時執政官代わりに設置されていた執政武官選挙5年拒否しアエディリス護民官選出のみが許された(即ち、この間ローマ半ば無政府状態にあった)。紀元前370年、ウォルスキ都市ウェリトゥラエ(現在のヴェッレトリ)との戦いのために軍を編成する必要が生じ二人執政武官選挙合意したために、この異常事態解消した紀元前369年リキニウス義父である執政武官ファビウス・アンブストゥスの力も加わり、彼らの提出した法案、特に執政官に関する案が激しく議論された。 紀元前368年にはこの法案反対するマルクス・フリウス・カミッルス独裁官ディクタトル)に任命された。同僚護民官拒否権押し切ってトリブス民会での投票が始まると、カミッルスは平民が自ら得た権利ないがしろにしているとし、リキニウスとセクスティウスが譲歩するならパトリキプレブス民会介入させない事を約束したが、彼らはそれを無視した。カミッルスは激怒したが、一説拠れば独裁官選出時の鳥卜瑕疵があったため辞任している。後任独裁官選出までにプレブス民会開かれ、この法案のうち利息土地に関するものを承認したが、執政官に関するものは拒否したしかしながら護民官は、プレブス利益守った護民官栄誉与えない事を非難し全ての法案成立させるべきと強く求め、もしこれが実現しない場合には翌年選挙には出馬せず、彼らが進めてきた法案一括成立プレブスが望む場合にのみ出馬するとした。それを聞いていた十人委員会一人であったアッピウスの子アッピウス激しく反論したが、結局投票延期させただけだった両者パトリキ二人で構成されていたシビュラの書守護神官職(ドゥウムウィリ・サクリス・ファキウンディス)を廃止し、同じ役職10人の神官(デケムウィリ・サクリス・ファキウンディス)に増員する法案成立させた (後に15人になる)。このうち5人はパトリキ、5人はプレブス構成されることとされた。この法案成立し、5人のパトリキ神官と5人のプレブス神官選ばれた。リウィウスによれば、「勝利満足しプレブスパトリキに道をゆずり、執政官に関する議論終わり執政武官選出された」。 年は明け紀元前367年ガリア人北イタリア侵攻してきたため、カミッルスが再び独裁官選ばれた。リウィウスによれば、カミッルスがガリア人勝利してローマに戻ると、ローマ激しい対立直面していた。絶望的な争いの後、元老院とカミッルスは敗北し護民官提唱され処置採択された。執政官選挙が行われ、セクスティウスが紀元前366年執政官一人選出された。パトリキ構成される元老院は、選挙結果認めない宣言したパトリキプレブス論争第二聖山事件のようであった。カミッルスは妥協訴えた。即ち、パトリキ側はセクスティウスの執政官就任認めプレブス側は首都法務官プラエトル)をパトリキから選出することを認めるよう。やっと両者歩み寄りがあったことを記念して盛大な競技会開催される事が決定した通常3日開催期間延長される事となったが平民アエディリス反対したためパトリキたちが負担する事となり、皆が感謝した。そして独裁官二人アエディリス・クルリス上級按察官)の設立提案しパトリキこの年民会決定承認する事が元老院決議された。

※この「10年間の護民官職」の解説は、「ルキウス・セクスティウス・セクスティヌス・ラテラヌス」の解説の一部です。
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