MARCO 母をたずねて三千里
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 15:59 UTC 版)
「母をたずねて三千里」の記事における「MARCO 母をたずねて三千里」の解説
1997年の『Dog of Flanders〜フランダースの犬』に続く「世界名作劇場のリメイク&劇場映画版」として、1999年4月に松竹系で公開された。監督は楠葉宏三。 同作品の特色として、冒頭に父の診療所を継いだ40歳のマルコが登場し、自身が長い道のりを辿った幼き9歳の頃を回想する形でストーリーが展開される形態となっている。エンドロールでも動画で母と共にアルゼンチンから汽車と船を乗り継いで郷里のジェノバに帰り、家族やコンチェッタ達と対面するシーンが細かく描かれ、その後壮年期のマルコが母の写真を眺めるシーンへ遷る構成となっている。このように主人公自身の回想で物語が展開される形態は、『連続テレビ小説』など実写作品ではよく見られるが、世界名作劇場としては異色のパターンである。また、背景の一部描写に3DCGを組み合わせて使用している。 制作当初は120分の映像を用意していたが、上映の都合により急遽90分に短縮され制作状況が悪化、内容に余裕がなくなってしまった。またキャスティングにおいても、当時係争中であった日本俳優連合との二次使用料をめぐる訴訟騒動で組合側から声優のキャスティング協力が得られず、代わってネルケプランニングがキャスティングに携わり、選定に苦労することになった。その都合上、キャストはテレビシリーズとは異なる。 作品としてはマルコの母捜しの部分が要領よく纏められていたものの、配給収入の不調や共同制作者である松竹の深刻な経営不振もあり、1996年の『BLACK JACK』(手塚プロダクション制作)に端を発した一連の松竹での旧作アニメのリメイク版企画は、同作品が最後となった。 キャスト マルコ・ロッシ - 樋口智恵子(少年時代) / 井上倫宏(成人期) アンナ・ロッシ - 榊原るみ ピエトロ・ロッシ - 菅生隆之 トニオ・ロッシ - 田中伸幸 ペッピーノ - なべおさみ コンチェッタ - 岡本麻弥 フィオリーナ - 松下恵 ジュリエッタ - 川田妙子 パブロ - 高乃麗 フェデリコじいさん - 山内雅人 ジョルジオ - 鈴木ヒロミツ メキーネス / 執事 - キートン山田 ジーナおばさん - さとうあい ロンバルディーニ - 屋良有作 修道院長 - 中西妙子 フアナ - 長沢彩 ロドリゲス - 石塚運昇 レオナルド - 緒方賢一 レナータ / メキーネス夫人 - 日野由利加 ベルナダ - 沼波輝枝 ロッキー - 上別府仁資 フォスコ - 西松和彦 中年男 - 麻生智久 スリの男 - 高橋広樹 魚屋 - 杉野博臣 女 - 田中涼子、甲斐田ゆき スタッフ 制作 - 松竹、日本アニメーション、三井物産 監督 - 楠葉宏三 脚本 - 深沢一夫 エンディングテーマ曲 - 「Carry a Dream」 シーナ・イーストン 音楽 - 岩代太郎 キーアートデザイン- ウォーレン・ナン 製作者 - 幸甫、真藤豊、本橋寿一 プロデューサー - 吉田剛、中島順三、田中真津美
※この「MARCO 母をたずねて三千里」の解説は、「母をたずねて三千里」の解説の一部です。
「MARCO 母をたずねて三千里」を含む「母をたずねて三千里」の記事については、「母をたずねて三千里」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- MARCO 母をたずねて三千里のページへのリンク