にじげん‐コード【二次元コード】
2次元コード
別名:2次元バーコード,2次元コード,二次元バーコード
【英】2D code
2次元コードとは、バーコードの拡張版として、水平、垂直の2方向に情報を持たせ、保持できる情報量を向上させたコード情報のことである。代表的な規格として「QRコード」が挙げられる。
2次元コードは、バーコードを発展させた技術として登場した。バーコードは、幅(太さ)の異なる棒状のパターンの横一列の並びによって情報が保持されている。個々の棒状パターンの上下の幅は変わらない。すなわち、垂直方向には情報を持たないということになる。バーコードは横方向=水平方向=1次元にのみ情報を持つという意味で「1次元コード」とも呼ばれる。
2次元コードは「スタック型」と「マトリックス型」に大別される。スタック型はバーコードを積み上げて重ねたような形である。マトリックス型は、ドットマトリクス(碁盤目)状に区切られたパターンを使う形といえる。QRコードは後者のマトリックス型の2次元コードである。
スタック型の2次元コードの代表的な規格としては「PDF417」ならびに「CODE49」が挙げられる。マトリックス型の代表的規格は、QRコード、および、「DataMatrix」「VeriCode」なども挙げることができる。
2次元コードは水平方向にもパターンを設けることで、埋め込める情報量がバーコードに比べ飛躍的に増加している。バーコードの場合はせいぜい十数桁の数字という程度だったが、2次元コードでは数字以外のアルファベットも含めて数百~数千文字、規格によっては漢字千文字以上のデータが埋め込める。読み取りエラーも抑制しやすく、汚損にも強い。
2次元コードは電子決済やURLの記載(ウェブページへの誘導)といった用途には十分な情報量を扱えることもあり、さらにスマートフォンのアプリとカメラがあれば読み取りも生成も容易に実現できることもあって、2010年代の後半現在では広く一般に浸透した技術となっている。
二次元コード
(2次元コード から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/16 06:59 UTC 版)
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この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2009年8月)
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二次元コード(にじげんコード)とは、横方向にしか情報を持たない一次元コード(バーコード)に対し、水平方向と垂直方向に情報を持つ表示方式のコードのこと。バーコードと比べると面積あたりの情報密度が高く、コード化するデータが同一であれば印字、表示面積は小さくなる。
小さな正方形を上下左右に配列させたマトリックス式(マトリックスコード)と、1次元バーコードを上下に複数重ねたスタック式(スタックコード)がある。
なお、「QRコード」はデンソーウェーブが開発したマトリックス式二次元コードの商標である。
二次元コード全体の技術的原理
いずれのタイプの二次元コードにも共通する技術的要素は下記の通りである。
- コードを生成するエンコード技術
- コードの形状
- データ効率
- 印刷したり表示したりする技術
- 変形や汚れに対するエラー訂正
- コードを画像処理して文字列などに変換するデコード技術
読み取りの精度はコード自体の規格に加え、読み取りの画像処理技術と光学系の性能に依存する。
マトリックスタイプのコードにおいて、データの最小単位を表すデータセルは点(又は三角・四角)状のものであり、データの格納範囲を表すものは直線か点線のものが多い。データセルをカラー化したり変形(三次元化も含み)させて、白黒であれば2のN(m×n)乗のデータであるものをM(整数)のN乗のデータの表現力に上げることもできる。
本技術の世界での発明当初は、1970年代始め頃、アメリカにおいてスタックコード、少し遅れてマトリックスタイプの二次元コードが数種類発明・開発された。1990年代に入って、NASAやUPSなどがその一部を採用したがプロセッサーのコストやソフト開発環境/ハード技術(処理速度)、レーザー読み取り機やCCDカメラの性能やコストがその普及の障害になり、工場の自動化などのFA(ファクトリーオートメーション)などへの用途が主体であった。アメリカでは、Veritec社など一部の会社がこの技術で株式公開するなど、成功例は少なからず有ったが、1990年代中盤までは大きな普及は無かった。その後、日本においても1997年頃から各社において自動エラー訂正や画像処理の技術が追加され、世界的にも規格化の動きも加速され、用途も徐々に広がってきた。
一つの大きな普及のきっかけになったのは、1999年ごろ以降の日本におけるCCDカメラ付携帯電話の爆発的普及であろうが、価格的な問題も一気に解決して規格化も進み、特にそれまで後発であったマトリックスタイプのコードも広く普及した。その頃から日本においてもさまざまな形状の2次元マトリックスコードが誕生して、新しいタイプの印刷方法や読み取り用の光学式ハードウエアも開発されてきた。
主な二次元コード
マトリックス式 |
スタック式
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マトリックス式の一覧画像
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AztecCode
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High Capacity Color Barcode(HCCB)。マイクロソフト・タグとしても知られる。
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CPcode [要画像改善]
スタック式の一覧画像
外部リンク
- JAISA(社)日本自動認識システム協会
- 日本大百科全書(ニッポニカ)『二次元コード』 - コトバンク
- 2次元コードのページへのリンク