駆動機構の特徴と H-2 試験機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/28 13:29 UTC 版)
「VFW・フォッカー H-3」の記事における「駆動機構の特徴と H-2 試験機」の解説
H-3 スプリンター の特徴は、冷風チップジェットスター (コールドサイクル式チップジェット)による チップジェット駆動機構を搭載した駆動概念の実証にあった。 詳細は「チップジェット#冷風型チップジェット」を参照 詳細は「ホットサイクル式ローター#冷風型チップジェット」を参照 この目的のために、アリソン 250-C18 フリー・ターボシャフトエンジンが胴体内部に単発で備えつけられ、発動機は遠心式圧縮機を軸馬力にて機械的に回転駆動させ、軽量金属管(中空金属パイプ)の駆動軸と短い"可撓性の接続管" (フレキシブルシャフト)を介して回転翼の基部軸の周りに配置された圧縮空気分配器と散布口〔ディフューザー〕に圧縮空気を導いた。 かなりの後(1972年)になって、当初の設計に製図されていた胴体の両側面のダグテッド・プロペラへの駆動力を伝達するため、後付けで当時の最高水準かつ最先端のギヤボックスに、2つの傘歯車(ベベルギア)および曲がり歯傘歯車(スパイラル・ベベルギア)を利用して胴体内の単発発動機アリソン 250-C18 ターボシャフトエンジンから伝達する機構、遠心式圧縮機またはダグテッド・プロペラへの動力を切り替えるための遠心式圧縮機の駆動軸上のブレーキが装備された。 この圧縮空気回転翼の羽根の先端部分配器と散布口〔ディフューザー〕の回転部分は、回転翼基部内の挟み部品により保持された。 固定された空気分配管の摺動面は、従来の回転翼制御の斜板(スワッシュプレート)を導いた。 圧縮空気分配器( ディフューザー )から、3本の可撓性接続管 (フレキシブルホース) を用いて圧縮空気を回転翼の羽根の先端部に供給した。 冷たい圧縮空気は回転翼羽根の端に流れ込み、ベルヌーイの定理により噴出速度を高める形状である溝状の噴射口 (コンバージェント・ノズル)により偏向の後に噴出され、大気中に拡散した。 この駆動概念は動力および駆動機構の試験機 VFW H-2 ( 機体記号:D-HIBY )の試験飛行で確認された。 この機体はX-25 (航空機)の民間機型ベンソン B-8 (Bensen B-8) オートジャイロ から取外した、72 軸馬力の マカロック (McCulloch) 水平対向 4気筒 4318A レシプロエンジンを搭載した。 VFW・フォッカー H-2 ビュッケブルク (Bückeburg ) ヘリコプター博物館での冷風チップジェット機構の試験機 VFW H-2 製造者: 表示 推進のために2基のダクテッドファン型式のプロペラ(ダクテッド・プロペラ)が胴体の各々の側面に設けられた。これは、可変式の差動装置および駆動軸(シャフト)によって駆動された。 ダクテッド・プロペラは、風車状態からおよそ2秒で全力回転まで移行可能だった。 空中静止(ホバリング)中の安定性は、主にH-3のダクテッド・プロペラの羽根の蝶番(ちょうつがい)の推進派力の中立相殺を維持する水平位置(ヒンジ・オフセット)への移動、羽根の迎え角度、羽根の回転数 (羽根の角速度)、主回転翼の円板積載荷重、総重量と大量の慣性作用(モーメント)に影響を受けた。
※この「駆動機構の特徴と H-2 試験機」の解説は、「VFW・フォッカー H-3」の解説の一部です。
「駆動機構の特徴と H-2 試験機」を含む「VFW・フォッカー H-3」の記事については、「VFW・フォッカー H-3」の概要を参照ください。
- 駆動機構の特徴と H-2 試験機のページへのリンク