冷風型チップジェット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/22 06:36 UTC 版)
「チップジェット」の記事における「冷風型チップジェット」の解説
冷風型(コールド)チップジェット(または「コールドサイクル式」)の上記の分類図における該当区分は以下のとおり。 右端〔青〕= その他の機構:駆動軸による圧縮機駆動など なお、その他の区分にはターボシャフトエンジン、およびレシプロエンジン の軸馬力より圧縮機を駆動させる機構を含む ( レシプロエンジン駆動ジェット )。 マクダネル XV-1は圧縮機をレシプロエンジンで駆動し、VFW・フォッカー H-3 スプリンターやシュド・ウエスト SO.1221 ジン などは、ターボシャフトエンジンの軸馬力で遠心式圧縮機を駆動し、その圧縮空気(冷風)を用いる方式で、コールド(エア)・チップジェット ( Cold "air" tip-jet , コールドサイクル機構 ) とも称される。 ホットサイクル式や、翼端ラムジェットのように、"熱い" 燃焼ガス を用いないので、機体内の配管、あるいは回転翼内の配管の熱による材料疲労から逃れられ、耐圧のみを考えればよいので強度的に楽になる。また、燃料消費が "ホット" 燃焼ガス を用いる方式(ホットサイクル)より抑えられるという利点がある。 反面、発動機の軸馬力で直接回転翼を駆動する通常ヘリコプターや、ターボジェットやターボファンエンジンの排出ガスを直接噴出させる "ホット"エア噴出型のチップジェットに比較して、圧縮機を介することによる機械的な効率損失や、冷たい「単なる圧縮空気圧」による回転翼駆動による"効率低下" (出力損失、他の駆動型式のヘリコプターに同じ発動機を搭載した場合に比較して小さな機体規模、重量が軽い機体になる)があり、大型化が難しいという限界があり、その後の各国での開発が終息した状況にある。
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