開通後の影響・そして高速ネットワークへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 16:52 UTC 版)
「仙人峠道路」の記事における「開通後の影響・そして高速ネットワークへ」の解説
最大の長さである新仙人トンネルは、掘削時に70t/分の突発湧水に見舞われるなどのトラブルもあったが、2002年10月29日に無事貫通。そして2007年3月18日、アクセス道路の上郷道路と合わせて約750億円の事業費をかけ仙人峠道路はついに開通した。 地域住民の悲願ともあって、開通パレード・沿道での歓迎やイベントには約3000人の市民が参加し、地元メディアも大々的に報じた。また、仙人峠道路の開通から1年後の2008年3月、既存の管理・避難用施設を利用した滝観洞ICが開通した。滝観洞ICについては、開通の少し前の同年2月に滝観洞が全長3635m(全国10位)、高低差115m(同28位)にも及ぶ全国屈指の大洞窟であることが判明したこともあり、追加IC設置のニュースとしては珍しく、こちらも地元紙で大々的に特集が組まれた。 開通の効果は絶大で、それまでの国道283号の通過交通のうち8割近くが本道路経由にシフトした。また、地方の医療環境が改善・物流コストの削減と安全性の向上・観光による地域の活性化・事故の大幅な減少と所要時間の短縮・地域間交流への貢献など影響は多岐にわたる。さらに、東日本大震災で沿岸部の道路網が壊滅状態に陥った時に、国が東北道/国道4号の縦軸ラインから複数の路線をくしの歯状に啓開(障害を取り除き道を切り開く)して救命/救援を行うくしの歯作戦を実行した際に最も交通量が増加し 、「命の道」として沿岸部への救援に多大な貢献を果たした。 本道路は2012年に制限速度が引き上げられ、両端の接続道路は東日本大震災からの復興事業として事業化。2019年3月9日には当道路を含む釜石自動車道が全通し高速ネットワークに組みこまれ、果たす役割はより大きくなる。
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