金沢運転所所属グレードアップ改造車
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「国鉄485系電車」の記事における「金沢運転所所属グレードアップ改造車」の解説
グレードアップ改造施工車画像は「スーパー雷鳥」 JR西日本が1988年3月13日ダイヤ改正で運転開始した「かがやき」「きらめき」に充当する金沢運転所S編成に施工した専用塗装化ならびに内装をデラックス化する改造工事である。 改造内容は上述した上沼垂運転区施工車とほぼ同様であるが、「かがやき」「きらめき」充当車は当初普通車のみで全車指定席であったこと。さらに並行する北陸自動車道高速バスに対抗する観点からシートピッチを1,010 mmへ拡大したが、窓割は従来のままのため座席配置と窓割が一致しない区画が存在するほか、客室窓の上方拡大は未施工でデジタル時計内蔵案内表示器が仕切ドア上部では壁面に設置となった相違点がある。 続いて1989年3月11日ダイヤ改正で運転開始した「スーパー雷鳥」充当用R編成にも施工された。 グリーン車が連結されることからクロ481形2000・2100番台ならびにサロ481形2000番台を他形式から改造で落成させているが、いずれも2+1の3列配置としクロ481形はパノラマグリーン車とした。このほか床面嵩上げ高を150 mmとし客室窓の上方拡大を施工。肘掛にオーディオパネルを装備した 。 普通車のシートピッチ拡大ならびに床面の70 mm嵩上げは上沼垂車同様に指定席車両にのみ実施で、自由席車両はアコモデーション改善にとどまった。 1991年以降に七尾線電化による分割併合運用を予定されていたことから、クモハ485形200番台と連結する中間組込用のクハ481形は200番台に限定され正面貫通路が使用された。 「かがやき」「きらめき」用S編成も1990年以降にクロ480-2301・クロ481-2201・2300番台などの改造グリーン車を組込んだが、こちらは座席床面の嵩上げは未施工ならびにオーディオパネルは未装備であり、クロ480-2301を除きシートピッチは1,180 mmである。 改造種車は、モハ484形はAU71形、その他の車両は改造車も含めてAU13E形の冷房装置を搭載する中期型以降の車両に限定されており、AU12形を搭載する初期型車両は存在しない。 S編成充当車は1997年に一部が「はくたか」用V編成にならびに「加越」用K編成に、R編成充当車は2001年に一部が「しらさぎ」用Y編成などに転用されたが、いずれも2003年までに金沢での運用を終了。一部は京都総合運転所に転出し「雷鳥」などで運用され、2011年8月までに廃車となった。
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