選挙における支持層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 22:39 UTC 版)
三重4区で伊藤忠治は51168票を獲得して比例復活をした。伊勢新聞や大手新聞が地元三重県版の選挙特集として、三重4区で実施した世論調査によると、男性は高支持率の反面、女性は低支持率であった。男性だけでは田村憲久と互角の五分の勝負をしていたが、女性は田村憲久が約8割(比率では80%)伊藤忠治約2割(比率では20%)と4倍近くの支持率の差をつけられた。働いている勤労者層(労働組合員である労働者)の男性は伊藤忠治の支持層に、働いていない専業主婦や高齢者女性は田村憲久の支持層が多かった。有権者の約3割(比率では30%)の勤労者層が支持層なので中選挙区制に強いが小選挙区制では勝利できない。学歴の価値は、戦後期の昭和一桁世代の高校進学率は約半分(50%)2分の1で中学校の学級編成で高校進学組と就職組に分けられて、今では低学歴と思われる定時制高校も現在の大学と同じレベル(中流の学歴価値)であった。大学と短期大学の高等教育の進学率は約1割で比率では10%(全体の10分の1)であり、短期大学卒業の学歴(津市立三重短期大学)は、当時の昭和20年代の戦後期ではエリートだった。 三重2区で伊藤忠治は55516票を獲得して比例復活をした。三重2区での中川正春との勝敗の鍵は創価学会(合併して新進党となり、坂口力を支持していた旧公明党)の組織票だった。対立候補の中川正春には、以下の政党の支持層が支持した。 旧三重1区の中選挙区制時代に鈴鹿市を地盤としていた北川正恭の後継者としての票 旧民社党所属の中井洽の(全日本労働総同盟などの社会党右派と民社党系列の同盟労組票) 旧新生党出身の岡田克也を支持するジャスコ系の保守票 以上の政党の支持層が中川正春候補を支援した。 一方、伊藤忠治を支持したのは、以下の政党の支持層である。 旧日本社会党を支持していた組織でNTT労組などの自身(伊藤忠治)の後援会票 自由民主党を支持する川崎二郎票 新党さきがけ票 それぞれ(中川正春候補と伊藤忠治候補)の支持層となった。 旧三重1区の中選挙区時代の坂口力を支持する創価学会の組織票が、新人候補の中川正春を支持した事で勝利した。1996年(平成8年)の三重2区の投票率は伊藤忠治は津市の出身者で、中川正春は松阪市出身者であり、選挙区である地元三重2区(鈴鹿市)以外のよそ者であった事と、自民党が候補者を見送った事で自由民主党支持者の投票率が下がり、三重県内の5つの選挙区で一番低い投票率を記録した。
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